2016年10月15日・16日、「Aomori Future Labo(アオモリフューチャーラボ)」によるドローン勉強会・体験会が青森県弘前市にて開催された。
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Aomori Future Laboは、地元有志の県議や経営者が中心となって立ち上げ準備中の任意団体。第四次産業を活用して地元産業を活性化させることを目的にしており、活動初回の今回は「弘前市内では初となる本格的なドローン研修(Aomori Future Labo相内氏)」を行った。
株式会社Dron é motionの田口氏が両日の講師を担当。15日はドローンの基礎を学ぶ勉強会を弘前市内のヒロロスクエアで開催。16日は、DJI「MAVIC PRO」のデモフライトやPhantomシリーズを使用したドローン体験会を開催した。
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勉強会では、田口氏がドローンの飛行の仕組みや関連法律の概要や先行しているビジネス事例などを紹介。東京などの大都市に比べて地方のほうが飛行禁止となっている人口集中地区が少なく、ドローンを活用しやすい。また、ドローン産業のスピードの速さが以前のIT産業発展期の「ドッグイヤー」以上だと言及。能動的に情報を収集して経営判断に活かす重要性を説いた。
16日は弘前市内の「ドローンフィールド」建設予定地にて、発売前のDJIのMAVIC PROのデモフライトを実施。折りたためる手軽さと、フライトの安定性、アクティブトラックの自動追尾の正確性などを見るたびに歓声があがるほど参加者は興味津々。その後、Phantom 3を使った実操縦体験でその安定性を体感した。
MAVIC PROの安定性に驚きの声が。翌日には購入予約した参加者も
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デモフライトの後、実際にフライトを体験した。風速3m~4mの環境下だったがかえってそれが安定したフライト機能を体験できた。
手軽な高性能機の例としてセルフィ―ドローンDOBBYも体験
Aomori Future Labo設立の経緯について、地元出身青森県議会議員の菊池勲氏は次のようにコメントしている。
菊池氏:弘前市は、第一次産業がクローズアップされながらその6次化などいろいろな加工品まで幅広くビジネスを広げてきた土地柄。もうひとつ新しい要素としてロボティクスなどを加えていきながら、それが第一次産業に応用されたり、それだけでビジネスとして成立するようなモデルを作っていかなければ、10年20年経って世の中が大きく変わったときに対応できないのではないかという思いから立ち上げました。
また、相内氏は次のようにコメントしている。
相内氏:世の中の動きが速いので、地方でどのようなビジネスを展開し、継続できるのか、ビジネスとして成り立つのかわからない時代に入っていると感じています。青森県はとくに情報が入ってきにくい県なので、Aomori Future Laboが情報や技術を県内に取り入れる一助となればいいと思います。
体験会会場となった「弘前ドローンフィールド(弘前市境関字西田)」の建設予定地。市内から車で10分程度の好立地にある
行政の主導ではなく、地域産業に危機感を持った若手議員や経営者が自ら組織を立ち上げ、行動していくAomori Future Laboの試みは非常に興味深い。これから雪の季節になり、本格的な事業化は来春からになるようだが、雪が積もっている間に構想と計画・準備を進めていくとともに、今回の体験会の会場となった土地にはドローンを練習できるドローンフィールドを建設するという。来春以降の活動についてもフォローしていきたい。