Droneii.comが商業用ドローンに関わる企業の2016年第二四半期ランキング上位20社を発表した。このランキングでは、ドローン本体の製造メーカーだけではなく、ソフトウェアやシステム開発を行っている企業も順位に含まれており、商業用ドローンの業界の情勢を知ることができる。この指標は、
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2:ドローンとUAS/ UAVのTwitterでのつぶやき頻度
3:新聞やWeb/BlogなどでブログがドローンとUAS/ UAVの言及頻度
4:LinkedInの上のタグ「ドローンやUAV/ UAS」
合計スコア、すべての4つの結果平均値から算出されている。
人気はどう推移したのか?
2016年第二四半期のドローン企業ランキングでは、前回一位のParrot(▽-1)を僅差で抜いたDJI(△+1)が一つ順位を上げ首位に立った。ドローン界の巨人とも言える二社の果てなき戦いにおいて、初めてDJIに軍配が上がった。この理由として、AppleやLufthansa等のグローバル展開、Phantom 4やInspire Proプラットフォームのリリース、そしてドローン保証プランの展開等が挙げられる。Parrotは、45分間飛び続けることのできる700gの機体Discoを公開したが、これだけでは首位を守れなかったようだ。
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第一四半期のランキングと比較しても、トップ10にはほとんど変化が無い。しいて言うならば、Squadrone System(▽-19)が抜けたことで、Sensefly(△+3)がTop10入りを果たしたくらいである。では、ランクイン注目企業を紹介しよう。
■DroneDeploy(△+23)
同社は今年2月、航空データをよりシンプルに、そして自動化するためにSaaS(Software as a Service)アプリをリリースした。このアプリを通して、航路の決定や写真撮影を行い、そのデータをクラウドへ直接送ることができる。その後データは処理され3Dモデルや容量分析、そして地形モデルとしてほぼリアルタイムに返される。このサービスは無料となっており、Facebookのように大量のユーザーデータを集めるというビジネスモデルを選択したのだと考えられる。
■Redbird(△+16)
建設現場向けのドローンデータの処理や分析のソフトウェアを制作する同社は、Caterpillarとの提携も決まり商業市場に期待がかかる。同社の画像分析は、あらゆるオペレーションに対するソリューションを提供し、ドローンやそのデータを使ってより速く、安全に作業を行えるようにしている。なおCaterpillarとRedbirdの提携業務はヨーロッパ、アフリカ、そして中東にて展開される予定である。
■esri(△+15)
小さいUAVは主にマッピングに使われているため、esriはUAVの応用技術のフォーカスを変更している。従来のマッピングプログラムに加えて、今年初めに公衆安全や農業、そして緊急時に便利なFull Motion Video(FVM)のドローン監視システムをリリースした。
■Syma Toys(△+14)
Yuneecが今年1月にTyphoon Hを低価格で発売してから、消費者向けドローンの新規参入者は次々と低価格層に進出している。Syma Toysもその一つで、消費者向けおよび商業向け市場においてあらゆるプラットフォームを提供している。
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■Lily Robotics(△+10)
Lily Roboticsは10ポイントも上げている。その理由として、似た機能を提供しているHover Camera, NixieやHexo+ 等といった競合の参入にも関わらず、60,000個の注文を製造するのに全エネルギーを注いでいることがあげられる。
■FLIR(△+8)
同社は赤外線やサーマル画像のスペシャリストであり、UAV市場の成長の恩恵を多いに受けている。FLIRはDJIと組むことでUAV市場への参入を果たし、消防、農業、点検等といった航空機向けのサーマル画像の利用アプリケーションを開発している。
■EHang(▽-2)
EHang 184バブルが弾け、Ghost-Drone 2.0が大幅なVRアップデートにも関わらず売上目標に達していないことを受け、EHangは2ポイント下がっている。今年初めのCES 2016でEHang 184が発表された時には、まだ人間を運んだことがなかったにも関わらず、近々自分のドローンに乗ることができると注目を集めた。なお、ドイツのドローンメーカーe-voloが、ドイツの航空局認可済みのドローンvolocopterに人を乗せて飛ばしたことで、注目を奪い取っている。ただEHangもネバダ州で認可を取りEHang 184の実証実験を始めた事も含め今後の動きに注目だ。