3月1日ニューヨークでのDJI新製品発表会(おそらくPhantom 4…)を前に期待は高まるばかりだ。さて、次期モデルであるPhantom 4は、どんな機能が盛り込められているのだろうか?現在、航空撮影における最大の肝は移動物体をフレームの中に捉え続けることである。なぜなら、ドローンの高度、回転、左右のバランス、スロットル、カメラなどをコントロールしながら、ドローンがぶつかってクラッシュしないようにするというのは非常に難しい作業だからだ。つまり、動くものを捉えながら航空写真を取ることは大変な作業だということである。しかし、この問題がすぐに解決してしまうかもしれない。
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2016年2月4日にDJIのある特許が公開された。その名は「目標追跡のためのシステムとメソッド」である。これにより画像データを元に移動物体を追跡してくれるメソッドらしく、オペレーターのフレームに対象を収め続けるという手間は随分と解消される。ここからは詳細を見ていくことにしよう。
その特許とは?
特許の情報によれば、UXは非常にシンプルなものだ。ユーザーのやるべきことはデバイスを見て、追いかけたい対象物をタップするだけで、あとはシステムがなんとかしてくれる。この追跡システムのコンセプトは明快だが、その背後にあるテクノロジーは複雑なものだ。いまさらパターン認識や色認識のアルゴリズムについてここでは話すつもりはないが、これらいった技術は非常に複雑なもので多くの企業が注目している。
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2016年2月4日に公開されたDJIの特許
もう少し待つ必要がある?
DJIの特許からだけでは計画の全貌ははっきりとしない。そうしていると2月8日にTapFlightとTapFlyという名前が明らかになったが、両方とも同じ用途で同一のプロダクトに関係するということが推測できる。特許情報サイトJUSTIAの「商標登録」カテゴリーではとても長い文章でタップフライトとタップフライについて説明がされている。
Tap Flight(タップフライト)とは?
まずそこに書かれていることは「ドローンの飛行を制御するための、ハードウェアとソフトウェアを含む自動飛行制御とパイロットシステム」という内容だ。「携帯電話やデバイス向けのソフトウェアアプリケーション」という文字もあり、これは新しいDJIのアプリで、Phantom 4やInspire 2などDJIのドローンをコントロールできるものだと予測できる。また、「ドローンによるナビゲーション、ガイダンス、追跡、照準のためのソフトウェア」とも書かれており、興味は尽きない。
これらの意味するところは?
このアプリが使えるようになれば、ドローンを飛ばすのに今まで不安だったことの多くは解消されそうだ。きっと、ドローンのコントロールに割く時間は減り、何を撮影するかなどより本質的なことに時間を費やせるだろう。画面の対象をタップするとドローンはその対象物を追跡し、フレーミンングのパラメーターを調整したり、フォーカスやズームを変えて、快適なドローン撮影を実現してくれる。DJIがこの機能をPhantom 4に搭載してるかはここでは明言できないが、それを実現しようとしていることは間違いない。Phantom 4と共にDJIの動きから今後も目が離せない。3月1日(現地時間)その秘密は明かされる…。