世界遺産や東京湾などでドローン空撮ツアーを開催するライオンズフィルムとは
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ライオンズファシリティの中にあるドローン練習場。5m余の天井高がある約50平方メートルのフライトエリアがショップ、カフェと併設されている
ライオンズフィルム株式会社は、2016年に東京都墨田区にドローンの販売専門店兼練習場であるライオンズファシリティをオープン。東京23区内で数少ないドローン練習場であり、なかなか練習場所を確保できない都心のドローン愛好家にとっては頼もしい存在となっている。
ライオンズフィルムでは、練習の場としてだけでなくスクールやドローンを楽しむさまざまなイベントを開催しており、千葉県館山市の館山ファミリーパークや東京湾などで行う“ドローン空撮ツアー”にも力を入れている。また、5月23日から25日にかけては、軍艦島や三池炭鉱といった世界遺産をドローンで空撮するツアー「世界文化遺産『明治日本の産業革命遺産』と空の旅」を開催予定だ。
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なぜライオンズフィルムは世界遺産や東京湾といった許諾困難な場所で数々の空撮ツアーが実施できるのか?その答えはライオンズフィルムが今まで行ってきたスクールや飛行実績、安全が保障された管理体制で行うツアーなどに裏づけがあるのだ。
密度の濃いマンツーマン・スクール
ライオンズファシリティでは、ドローンの練習だけでなく、ドローン操縦技術の認定制度やスクールも実施している。DJIの認定制度であるDJI CAMPを開催するほか、2017年12月からは独自のドローンスクールを開校。2018年3月には国土交通省航空局のホームページ掲載の講習団体となり、このスクールを卒業していれば、飛行許可・承認申請において、操縦者に関する書類の提出が省略できる。
このスクールの最大の特徴は“マンツーマン”の指導スタイルであること。講習枠を複数の受講生でシェアするのではなく一人で独占できるため、上達が速いばかりでなく、国交省航空局への飛行許可・申請の目安となっている10時間の飛行経験条件も、濃密な10時間超の講習を受ける事でクリアすることができる。
店内にはDJIのドローンが数多く並んでいる
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ライオンズファシリティではこうした操縦技能のスクールや認定制度のほかにも、ドローンを初めて触る人向けにDJIの「NEW PILOT EXPERIENCE」体験会や、「ドローンビギナー講習会」、「空撮テクニック講習会」を開催している。ドローンに関する知識を学びたい人には「ドローン検定3級」の認定が与えられるスクールも開催。また、国交省航空局の飛行許可・承認申請を初めて行う人には、「DJIドローン飛行申請サポート講習会」が開催されており、講習会は申請手続きのノウハウを説明するだけでなく、講習終了後には申請に欠かせないATTIモードによる飛行体験ができる場も設けられている。
施設内のフライトエリアは屋内になるため、天候に左右されず練習ができるだけでなく、GPSなどの衛星からの電波が入らないため、MavicのようなATTIモードに手動で切り替えられない機体であっても、国交省航空局の飛行許可・承認申請に必要な、非GPS環境下での練習が可能。また、照明を落とせば真っ暗になるため夜間飛行の練習も可能で、スクールでは夜間飛行や目視外飛行の飛行訓練も行っているという。
空撮する場を提供する「ドローン空撮プログラム」
ショップ、練習場、そしてスクールと、ドローンライフをさまざまな形でサポートしてくれるライオンズファシリティが、当初より力を入れているのが「ドローン空撮プログラム」だ。2017年5月に千葉県館山市の館山ファミリーパークで開催したのを皮切りに、千葉県柏市の手賀沼、市川市の江戸川沿い、館山市の北条海岸と、空撮の難易度の段階を追いながら、2018年には東京湾での屋外撮影イベントを開催した。
「もともとは、『ドローンを買ったのはいいけれど、どこで飛ばせばいいの?』というお客様の声がきっかけでした。首都圏はその多くがDID(人口集中地区)です。DIDでない場所であっても、そこの所有者・管理者の許可がないとドローンは飛ばせません。そうなると、せっかくいい景色を空撮したいとドローンを買っても、楽しむことができないわけです。そこでドローン空撮を楽しめる場を私たちが作らないといけない、と思ったところからこのプログラムは始まりました」とライオンズファシリティの南海絢史氏は言う。
館山でのドローン空撮イベントの様子
ドローン空撮プログラムは、撮影場所の許可取りといった手続き面だけでなく、飛行の際にはスタッフが脇について安全や空撮のテクニックをアドバイスしてくれる。「陸上の館山ファミリーパークから始まり、手賀沼や江戸川のような内水面、海上の北条海岸ときて東京湾と、レベルもだんだん上がってきました」と南海氏。
回を重ねるごとに運営のノウハウも積み重なってきているといい、空撮のいい例、悪い例の動画を作成して事前に紹介したり、やっていくうちに対象物が動いている方がカッコいい画が撮れるからと、動く船を撮影するというテーマを取り入れたりしたという。
また、こうした撮影ノウハウと同時に、許可取りのハードルもだんだん高くなっている。南海氏いわく、北条海岸は目の前が海上自衛隊の館山航空基地だったりと、許可取得の難易度は上がります。また東京湾の屋外撮影イベントでは、20カ所以上の許可を取りつけて万全の態勢で臨みました。こうした許可取りを個人でやるとなると、門前払いや担当部署をたらいまわしにされたりとなかなか実現するのは難しいと思います」とのこと。
自身のドローン空撮史に残る経験となる世界遺産空撮ツアーが開催
軍艦島(長崎県)
そんなライオンズファシリティのドローン空撮プログラムの集大成ともいえるツアーが5月23日から25日の3日間、福岡、長崎で開催される。その名も「世界文化遺産『明治日本の産業革命遺産』と空の旅」と題したこのドローン空撮ツアーは、ライオンズファシリティの運営会社であるライオンズフィルムが企画・運営・全体調整を行い、一般財団法人産業遺産国民会議が監修を行うものだ。
ツアーは2015年にユネスコの世界遺産として登録された「明治日本の産業革命遺産」のうち、端島炭鉱(軍艦島)、三池港、三池炭鉱宮原坑・三川坑、万田坑の4つの文化遺産を巡る。普段は撮影ができない各世界遺産で特別な許可を得たツアーであり、もちろん参加者各自が許可を取る必要はない。また、産業遺産国民会議の監修を受け、世界遺産登録に関わった人物から各遺産についての説明が受けられるため、深い知識を持って撮影に臨むことができる。
「実は世界遺産とは縁があって、ライオンズファシリティをオープンさせた頃に、まさに今回のツアーで行く『明治日本の産業革命遺産』を、依頼を受けて山口県の萩から福岡、佐賀、長崎、熊本と2泊3日で撮影して回ったんです。それぞれの産業遺産はとてもカッコよく見えて、いつかドローンを操縦するお客さんがこの世界遺産を撮影できたらいいね、とスタッフで言っていました。それがようやく実現できたのがこのツアーです」と南海氏。
世界遺産はもちろんライオンズファシリティのスタッフも6名が同行。船上からの撮影となる軍艦島では、地元の船会社を通じて周辺の船舶の運航調整を行ってもらうなどして実現したという。また、移動に使う大型バスは、参加者の座席の隣にドローンなどの機材を置ける“セットアップ席”を用意するほか、部屋は一人一部屋で他の参加者に気を遣うことなく充電をはじめとした翌日への準備ができるなど、きめ細やかな配慮がなされている。
ツアー旅行代金は税別285,000円と安い金額ではないが、料金には旅行期間中の食事、移動の手配、宿泊費などが含まれており、またスタッフの手厚いサポートと万全の監視体制、世界遺産での空撮というお金には代えられない付加価値もついてくる。そして参加者がドローン空撮に専念できる環境はとても魅力的だ。
南海氏は、「世界遺産をドローンで撮影するのは、テレビ番組や広告といった業務で特別な許可を得ない限り、個人ではまず実現することが不可能です。このツアーはそんな世界遺産を撮影できるという意味で、参加された方々のドローン空撮史に残る撮影の機会といってもいいのではないでしょうか。ご家族がいれば『パパはやったぜ』と、お友達には『私は世界遺産を空撮したよ』と自慢できる貴重な体験だと思います」としている。
ライオンズフィルムでは、過去の空撮ツアー運営で培った安全管理体制で空撮を行ってきた実績があり、その実績が認められ、今回のようにいち個人では実現できない世界遺産空撮ツアーが開催されることとなった。同社でも世界遺産空撮ツアーは初めての試みとなり、今回が幻のツアーになるかもしれないとのこと。自分のドローン空撮史に“世界遺産空撮”を刻めるこのツアー。気になった方は是非、参加してほしい。
「世界文化遺産『明治日本の産業革命遺産』と空の旅」
1.旅行期間:平成31年5月23日(木)~25日(土)2泊3日
※現地集合から現地解散までスタッフが同行
2.宿泊ホテル:ザ・ホテル長崎BW プレミアコレクション・ホテルニューガイアオームタガーデン(1名毎に1室)
3.コース概要:
※端島(軍艦島)の上陸は行わない。船上からドローン空撮を行う。
※三池港、万田坑、宮原坑、三川坑は撮影順番が変わる場合あり
4.旅行代金:285,000円(税別)
※現地集合までの費用は別途個別負担
※その他詳細、注意事項等は募集ページに記載
同ツアーの申し込み、詳細確認は以下より。
▶世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」と空の旅