さっそくOSMO POCKETを持って散歩してみる
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前編に続き、今回はいよいよ実践編。その前に撮影された映像は…キレイですね。色味は特に誇張されることなく、ナチュラルな色合い。HânHânちゃんには普通に歩いてもらいながら撮影してもらったのですが、画面の揺れもとても安定しています。そして、意外と驚いたのは収録された音声ですね。こういった小型カメラのマイクはおまけ程度に付いたものが多く、少しこもった感じになりがちなのですが、OSMO POCKETの収録音声はとてもクリアです。音量に注意しながら、ぜひ音声も聞いてみてください。
3840×2160p(60fps)の映像。揺れも非常にスムーズに吸収されている
パノラマ写真を撮ることもできます。OSMO POCKETを持っていると、勝手にジンバルが動いてパノラマ撮影&合成をしてくれるというスグレモノ。ただ、ジンバルを水平に保っておかないと撮れないのは残念(OSMO POCKETを少し上向きにして空の比率を多くした写真は撮れませんでした)。
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3×3 パノラマ写真※クリックすると拡大します
180°パノラマ写真※クリックすると拡大します
そしてDJI製品といえばインテリジェント機能を活用した被写体自動追尾機能 アクティブトラック/フェイストラック。OSMO POCKETも被写体を指定することで画像解析により画角内に収め続けることができます。特にフェイストラックは秀逸で、一度捉えた顔を見えなくなるまで追いかけ続けます。歩きながらの撮影やセルフィーモードでチカラを発揮しそうです。
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フェイストラックの動き。特にカメラマンはOSMO POCKETを動かしておらず、ジンバルが自動で動いて被写体を捉え続けている
GoPro HERO 7 Blackとくらべてみた
こんなに安定して高画質なOSMO POCKETですが、他社の製品と比較してみるとどうなのでしょうか。みなさんが購入を悩むとしたら比較するのはGoPro HERO 7 Black ですよね。簡単ではありますが、同時に撮影した比較映像を撮影してみましたので参考にご確認ください。
OSMO POCKETとGoPro HERO 7 Blackを同一のマウントに装着して同時撮影
手ブレの安定感はOSMO POCKETが一歩進んでいる感じですね。ただ、映像のダイナミックレンジ(黒から白までの階調の豊かさ)はGoProに軍配があがる印象も。OSMO POCKETでは白飛びしてしまっているようなところもGoProではきちんと表現しています。
SNSに手軽にUPできる「ストーリーモード」
今回、いろいろ試してみて予想外に楽しかったのは「ストーリーモード」。印象に応じたいくつかのテンプレートが用意されており、そのテンプレートに沿って撮影をしていくと一瞬でSNS映えする編集された映像ができるというものです。
今までも簡易編集機能やツールはありましたが、OSMO POCKETのストーリーモードの他と違うところはシナリオがあらかじめ用意されてあり、撮影者はカメラを向けるだけでカメラワークもOSMO POCKETがやってくれる…というところです。ひねったり、上にチルトしたり、横にパンしたり…そういったカメラワークを自動でコントロールします。
例えば、銀座のイルミネーションを「滑らかにする」で撮影したもの。イルミネーションを単調に撮影するだけでなく、ひねりなどの動きを加えながら全体を構成しています。もちろん、私はイルミネーションを前にOSMO POCKETを持っていただけです。
■DJI OSMO POCKET ストーリーモード(滑らかにする)
銀座のイルミネーションを「滑らかにする」ストーリーモードで撮影
また、「ダイナミック」はちょっとした忘年会やパーティでサクッとおもしろい動画を作るのにもいいですね。ポイントはオチをつけるところです(笑)
■DJI OSMO POCKET ストーリーモード(ダイナミック)
飲み会でもかんたんにSNS用ムービーが作成できる
こんなほっこりムービーも手軽に作れる
もちろん、撮った映像を編集して本格的に仕上げることもできます。プロ用のカメラと比較してしまうと頼りないかもしれませんが、4K 60p 100Mbpsの高画質映像は作品作りにも十分活用できそうです。
■【ショートフィルム風】OSMO POCKET with You
dir:西中拓史 / model:Hân Hân
※色補正・手ブレ補正はしていません
いつもポケットに入れて持ち歩きたいコンパクトカメラ
正直なところ使うまでは購入するつもりはなかったのですが、OSMO POCKETは使えば使うほど楽しく、そして欲しくなるカメラでした。購入決定!ただ、残念なところもいくつかあります。
・やはり画面が小さい
手軽にスマホを接続せずに本体のみで撮影しようとするとやはり少し画面が小さく感じました。HânHânちゃんも歩きながら撮影するときは画面を顔に近づけながらの撮影になっていました。はじめはなぜ顔にカメラを近づけながら撮影しているのかわからなかったのですが、手を伸ばして撮影をするとモニターが見えないのですね。かといって、モニターを大きくすると本体も大きくしないとならないのでしょうから仕方ないですね。
・画角が狭い
メーカーのカタログスペックだと画角80°ということですが、小型カメラでGoPro 慣れしている方には少し狭く感じるかもしれません。セルフィーモードで自分に顔を映すと背景がほとんど見えない感じでした。撮影時も、GoPro だとルーズにカメラを動かしていても広角なので被写体が画面から外れることはありませんでしたが、OSMO POCKETはそうは行きませんでした。少し、狙ったカメラワークが必要なカメラです。
とはいえ、こんなに小さなカメラでここまでの高画質と安定性を備えているにはコストパフォーマンス高すぎるくらいです。カメラ設定もプロモードを使うとシャッタースピードやISO感度等も変更でき(絞りはF2.0固定)、今後発売予定のアクセサリーでは防水ケースやカメラコントロール可能なスティックなどが出るほか、GoProのアクセサリーを利用できるようになるアタッチメントも発売予定。
手軽にスマホ以上の動画を撮りたいライトユーザーの女の子だけでなく、荷物が多すぎて地上撮影材を持って行くのに苦労しているドローンユーザー 、資産を活用できる意味ではGoProユーザーにもオススメです。まずはぜひ手にとって遊んでみてください。きっと次の瞬間にはほしくなっているはずです。