肌寒い朝となった2016年10月31日、埼玉県秩父市のキャンプ場「吉田元気村」にてドローン業界の次の時代を担う大学生に向けたクリエイティブワークショップ「DJI on Campus」が実施された。
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DJI on Campusは、映像等のクリエイティブを学ぶ大学生にドローンを活用するきっかけを提供するプロジェクト。DJI製品を使って創作活動をしたり企業と大学の橋渡し役をする大学生=「DJIアンバサダー」を育てようという試みだ。今回はデジタルハリウッド大学デジタルコミュニケーション学部(東京都)の学生4名を対象に第1回目の開催となった。
当日「Phantom4」が3台に手持ちジンバル付きカメラ「Osmo」と「Osmo Mobile」、そしてカメラジンバル「RONIN-M」まで持ち込まれ、学生クリエイターのモチベーションも、始まる前から最高潮。午前中がPhantom4やOSMOのレクチャーやフライト練習に当てられ、午後は豪華なバーベキューの昼食を挟んだあと各自撮影に入った。
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まずはPhantom4のセッティングからレクチャー
午前、まずはひと通りの説明を受けてから3ヶ所にわかれてフライト練習を開始。4名中2名は操縦経験があり、経験者が初心者の2名に教えながらの練習で、全体の操作技術もみるみる向上していった。最後は基本操作だけでなく、どのような動きをしたらどのような映像が撮れるかなどのテストまでしており、午前の短い時間ではあったが操作にはだいぶなれたようだ。
最新機種「MAVIC PRO」のデモフライトに大学生も興奮!
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当日初めてフライトさせる学生もおり、丁寧にレクチャー
3ヶ所でPhantom4のフライト練習
フライト練習はキャンプ場の広場で行われた
午後は、経験者2名はひとりずつ、初心者2名は一組となり合計3ヶ所に別れて実際の撮影。はじめは景色を中心に撮影していたのだが、飛んでいるドローンをドローンで撮影したり、ドローンを操作している人をドローンで撮影して、それをさらにRONIN-Mに設置した一眼レフカメラで撮影するなど、自由な発想で作品作りに没頭していた。
昼食のバーベキューは大学生にも好評。DJI荻野氏の奥様の仕込み
Osmoも活用して動画撮影。操作方法はすぐに飲み込んでいた
階段を上るようにPhantom4を操作してそのまま上空へ
RONIN−Mを使って飛んでいるPhantom4を撮影する姿も
今回の取り組みについて、DJIのマーケティング荻野裕一氏は次のようにコメントしている。
荻野氏:今、我々のマーケットは40~50代がメインターゲットなのですが、これからを担う若い人たち、特に映像関係の人たちにこういった実機に触れてもらう機会を提供していきたいと思います。やはり大学生のみなさんは、こうやって動かしたらどういった映像が撮れるのか…といったようなラジコンからは一歩先を行った捉え方をしているのではないかとすごく思います。
今回はデジタルハリウッド大学のみなさんでしたが、今後は慶應義塾大学さんとも計画しており、ほかの大学さんとも実施できればと思っています。
また、今回DJI on Campusに参加したデジタルハリウッド大学の学生それぞれからも感想をもらった。
三代飛翔君:
僕はプロジェクションマッピングもやっているので、空撮映像を使って見ている人が飛んでいる気分になるような作品が作れたらいいと思いました。
小林大和君:
自分はプログラマーなので、ドローンをプログラム制御で操作して撮影し、それをプロジェクションマッピングに組み合わせていければいいなと思っています。
松本豊君:
空撮の楽しさを味わうのと同時に、楽しさばかりに浮かれていてはダメだと感じます。安全にも気をつけなくてはと思いました。
和田大輝君:
今まで自作機(レース用)ばかりで、Phantom4は初めて飛ばしたのですごく快適に飛ばせました。いつも使っている自作機は高度センサーなど全然付いていないドローンなので操作も難しいのですが、今日飛ばしたPhantom4は自作機と比べて安定性が段違いでした。
左から和田君、三代君、松本君、小林君
今回参加した大学生は、本格的なドローン空撮を体験して感じ方もさまざま。最後に樹木にPhantom4が衝突するアクシデントもあったのだが、それによって安全に創作活動を楽しむことの大切さを学んだ彼らは「DJIアンバサダー」候補として貴重な経験をしたと思う。
今回撮影した映像は、各自が共有のうえ編集。11月26日(土)に行われるデジタルハリウッド大学の学祭の中で上映される。ご興味がある方は、当日行ってみてはいかがだろうか。どのような映像作品に仕上がってくるのか、大学生たちの自由な撮影方法を見ていただけでも期待してしまう。