米国連邦航空局(FAA)は現地時間15日に、新たな商用無人飛行機および無人偵察機(ドローン)の規定の提案を発表した。米国では現在、商用としてドローンを利用することは異例の24件を除いてFAAから認められていない。世界規模でドローン市場が急激に成長している中、米国では合法的なビジネス目的のためにドローンを飛ばせるガイドラインの策定が急がれている。
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規制当局が直面する最も重要な課題の1つとして、ドローン飛行をいかに旅客航空機の空路から離すかということだ。FAAではドローンの接近によりパイロットからのコールを既に何件も受けている
新しい提案では、55ポンド以下の重量のドローンにおいて、毎時100マイルの速度規定、地上500フィートまで飛行可能となっている。事業者は特別な操縦証明書を取得する必要があり、オペレーションはドローンが視界にある範囲且つ制限された空域を守って行い、人々、空港など危険を伴う地域から回避することが含まれている。今回FAAが発表したのはあくまでも最終規定を設定する前段階として、公共から意見を募集している。
規則案が最終決定となるまでは数年かかる見込み。さらにFAAでは4.4ポンド未満の無人偵察機のための規定も今回の提案とは別に作成する意向である。
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CNNからの報道によると、報道記者との電話会議においてFAAの管理者マイケル・ウェルタ氏は「今日の規則案は、米国領空に無人航空機を迎え入れる次なるステップだ。FAAは国が航空安全と技術のリーダーであることを保証すべく、安全にこれら航空機を取り入れる手段を尽くしている」と語ったという。
FAAは今月1月にAeroCineを含む2社、今月には8社に対して商業的使用のための規制免除を付与したことを発表している。
更に、報道やENGでドローンを利用するプロセスについて、米ネットワーク局CNNと契約をして調査に乗り出している。CNNは昨年にジョージア工科大学と提携して報道目的で使用するドローンの在り方を研究している。この調査内容も今回のFAAとの契約で共有される。
(山下香欧)