区域指定までの取組
長崎県は、離島・半島地域が多く、少子高齢化・人口減少などに起因する様々な地域課題を抱えているが、規制・制度改革の実現やデジタル技術を活用した新たなサービスの実装などによってその課題解決を図り、日本での社会課題解決の先進事例となることを目指している。
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県内におけるドローンサービスの社会実装を更に推進するため、「地域・社会課題の解決に向けた規制・制度改革に関する提案募集」に対して、ドローンのレベル4飛行と呼ばれる「有人地帯の目視外飛行」における規制緩和の提案及び国家戦略特区の指定申請を行っていたが、6月4日に開催された国家戦略特別区域諮問会議において、全国で初めて長崎県及び福島県を「新技術実装連携“絆”特区」として区域指定することが決定された。レベル4飛行による市街地でのドローンオンデマンド配送に取り組む国家戦略特区は全国初だという。
特区指定を受け、更なるドローンの社会実装の取組を進めていくとしている。
知事のコメント
本日、国家戦略特別区域諮問会議が開催され、長崎県と福島県が、全国初となる「新技術実装連携“絆”特区」として指定されることが決定いたしました。
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これまで日本一の離島県として、次世代の物流を実現するため、ドローンによる配送サービスを全国に先駆けて取り組んでまいりました。
しかし、現行の規制下では、
(1)機体認証手続きに多数の項目の試験や長期に渡る審査が必要であったため、有人地帯での目視外飛行、いわゆるレベル4での運用が困難であったこと
(2)配送ルートごとに飛行許可を取得する必要があり、個別の注文に応じた柔軟なルート設定ができなかったこと
から、注文を受けても事前に設定したルートを飛行する必要があり、自宅や職場等から離れた無人地帯までしか届けることができませんでした。
国への特区提案では、国に対し、私から直接
・地域課題を解決し、条件不利地域に住む県民の暮らしと安全を守るため、まさに今求められている規制緩和であること
・日本一多くの離島や多くの半島地域を抱える長崎県だからこそ、新時代のドローン配送サービスを確実に実装し、全国をリードすることが可能であること
を、強く訴えてきたところであります。
その結果、今回の国家戦略特区では、先述の2つの課題にかかる規制を緩和していただくことによって、レベル4飛行の迅速な導入やルートによらない飛行の許可取得が可能となり、例えば、街中の自宅等に近い場所への柔軟な配送を実現しうることとなります。
今回、本県としても初めてとなる国家戦略特区の指定を受けて、心から嬉しく思うとともに、新しい長崎県づくりの幕開けにワクワクを抑えきれません。
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県においては、今年策定した新しい長崎県づくりのビジョン「未来大国」のイノベーション分野で、「挑戦と失敗の先へ、見たことのない暮らしをつくろう」というテーマを掲げています。今回の特区指定は、長崎県が全国でも見ることができない暮らしを実現していくための大きな一歩になると考えております。
県民の皆様、長崎県が国家戦略特区に指定されます。長崎県でも大きな夢を描けます。長崎県で、みんなで一緒に「日本をリードする、誰も見たことのない暮らし」をつくりましょう。
最後に、これまでドローン配送サービスを展開していただいてきた関係皆様や地元市町の方々に敬意と感謝を表したいと思います。