確実に去年と比べ来場者が多く感じた。コロナ明けによって展示会やイベントにも人が戻ってきていることは、嬉しい限りだ。
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アミューズワンセルフ
今回、ドローン事業会社のなかで一番大きなブースを構えていたのが、アミューズワンセルフだ。
アミューズワンセルフは、自社開発のグリーンレーザーで有名だが、新製品として最新グリーンレーザー「TDOT 7 GREEN」を展示した。視野角が120°と広いため、一度に広範囲の点群データを取得できる。また、浅水域での測深性能・密度も向上。担当者によると競合他社と比べて、同価格帯での性能は上だという。
TDOT 7シリーズのTDOT 7 NIR-SやTDOT 7 NIRも一緒に陳列されていた。同社のグリーンレーザーは他社製のドローンにも搭載可能であり、石川エナジーリサーチやPRODRONEの機体も展示されていた。
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今回TDOT 7シリーズが一緒並ぶと製品の配色が、とある7に由来するキャラクターをオマージュしているように感じられた。
DJIエンタープライズ
DJIエンタープライズのブースは、同社の産業用ドローンが勢揃いした。Matrice 350 RTKから、DJI Mavic 3 Enterpriseシリーズ、そして最新ドックソリューションDJI DOCK2が展示された。
注目は今年3月末発表された新型ドックDJI DOCK2であり、実際に開閉デモンストレーションを実施しており、1分もかからずにスムーズに自動開閉した。今のところドローン点検用途での導入に高い関心を集めているという。
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ライカジオシステムズ
ライカジオシステムズは、完全統合自律型LiDARドローン「Leica BLK2FLY」を展示。現地では実機を触れることも可能で、屋外ではデモ飛行していた。
同社によると、すでに数台が日本のエンドユーザーの手に渡っているという。もうすぐ飛行デモンストレーションを各地で実施予定であり、目にする機会は増えるだろう。
デザインが通常のドローンより洗練されている同機だが、操縦機(プロポ)はなく、スマートフォンやタブレットと接続して使用する前提だ。基本的に、自分で操縦するというよりは、構造物のデータを自動収集するシステムとして構築されているということだ。当然、LiDARとビジュアルSLAMを活用した、障害物回避機能を有している。
そのため担当者曰く、同機をドローンではなく、フライングセンサーもしくはBIMドローンと呼んでいるという。ライカジオシステムズ本社も同機の展開には力をいれているということで、さらなる新機種なども期待できそうだ。
CHCNAV
CHCNAVはブース出展して、水上ドローンやドローン用LiDAR、GNSS機器など幅広い製品ラインナップを展示した。担当者に聞くと競合他社よりも価格競争力があり、今後力を入れていくという。
快適空間FC
快適空間FCのブースでは、RiEBOのオブリークカメラDG10PとPRODRONE機体を展示していた。
FLIGHTS
FLIGHTSは、発表したばかりの新型LiDARを中心に展示した。LiDARと一緒にドローン用LiDARをハンドヘルドにできるハンドルも展示されていた。
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テラドローン
テラドローンは、新型LiDARおよびSLAM技術搭載ハンディ型スキャナーを展示。ハンディ型スキャナーは手に取るとずっしりとした重さがあるため、慎重な作業が求められそうだ。
コア
コアは、準天頂衛星システム「みちびき」に対応したドローン「ChronoSky PF2」を展示した。
mapry
mapryは自社製のLiDARを展示していた。今後、DJI Matrice 350とセットで展開するとのことだが、他社の同等品よりも安価になるという。
ROBOTIX JAPAN
ROBOTIX JAPANは、自社製の各種ドローンを展示した。同社代表に話を聞くと、自社製の太陽光パネル清掃ロボットを屋根まで運ぶ専用運搬ドローンを近日中に発売予定だという。
古河産業
古河産業は、同社が設計した重量物運搬ドローンを展示した。77kgを運べるクラスのドローンを日本で業務運用しているのは同社だけではないだろうか。機体は販売はせずに、請負業務でフライトしているという。
CSPIは建設・測量イベントであるため、ドローン業界人にとって関心の対象は、測量用LiDARやLiDARを搭載するドローンだ。今回、各社が自社製品のアップデート版を展示していたが、大きな進化は感じられなかった。それよりは測量データの解析を解説するセミナーに人が集まっているのが見られた。
DJI DOCK2やライカジオシステムズの「Leica BLK2FLY」は、設定した対象物のデータをドローンが自動的に取得するソリューションであり今後、自動でデータ収集するソリューションの分野が発展するように思える。そうなると重要なのは、取得したデータを集積・分析するソフトウェアになる。
最近、ドローン業界人と話すと、ドローンの性能より、ソフトウェアを含めた使い勝手の良さを購入の判断基準にしている話を耳にする。
その視点だと、日本のメーカーが弱い点であり、気になるところだ。システムの標準化をすすめつつ、使い勝手のよいデータ処理の環境構築が求められそうだ。