ドローン技術の進化と普及に伴い、趣味としてのドローン飛行が注目を集めています。
しかし、世界中でその規制は微妙に異なり、特に私が住む香港と日本では、ドローンの飛行に対する規則や文化的受容度に大きな違いが見られます。
香港では比較的自由に飛ばすことができるのに対し、日本では場所や時間を選ぶことが非常に重要です。
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今回は、地元のドローン愛好者コミュニティやサービスプロバイダから得たサポートを背景に、これらの課題をどのように乗り越えて安全に楽しく飛行を行ったのかをお伝えします。
具体的には、最適なフライトエリアの選定や、阿蘇のドローン手形を利用した体験談を紹介し、ドローン飛行の可能性を探ります。
その1:たつのドローン部と夫婦桜撮影
帰省後すぐに、「たつのドローンクラブ」のメンバーが地元にある夫婦桜を撮影しようと誘ってくれました。メンバーが持ち寄る自作FPVから高級機DJI Inspire 3まで多彩なドローンを使い、絶好のロケーションで撮影しました。
撮影した2本の桜の木は、上空から見るとハート形をしており、非常に美しい瞬間を捉えることができました。
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その2:フェリーで九州弾丸ツアー
2022年末にレンタカーで行った九州の家族旅行では、阿蘇を越えて別府に向かう計画が例年にない冷え込みのために、山越えを断念せざるを得なかった苦い経験がありました。いつかもう一度チャレンジしたいと思っていたところ、今回、友人に0泊3日の九州弾丸ツアーに誘われ、念願叶って参加することにしました。
旅程は、
- 金曜夕:神戸港 フェリー出発(フェリー泊)
- 土曜朝:西大分港着
- レンタカーで由布院経由で阿蘇まで往復
- 土曜夕:西大分港 フェリー出発(フェリー泊)
- 日曜朝:神戸港着
ということで、現地では土曜日の朝から夕方までの一日だけ自由時間という、まさに弾丸旅行。
この日は朝から由布院の街を散策し、その後メインの阿蘇に向かいました。
阿蘇ドローン手形を体験
フライトエリアに関しては、このdrone.jpサイトを始め、X(旧ツイッター)でドローン関連の発言をしておられるイナダユウキさんが運営するコマンドディー社の「阿蘇ドローン手形(2ケ所)」を活用させていただきました。
ホームページにある紹介文はまさにドローンパイロットの思いを汲んでいただいてると感じます。
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練習をしたいけど、絶景で、現場に近い環境で飛ばしたい!
そんなドローンパイロットの想いを叶える場所です。
練習、絶景を空撮、観光、旅の記録、実証実験、機材テスト、
ドローンレース、レベル4や有人ドローンなど、
ニーズに合わせて各エリアでドローンの利用が可能です。
(ドローン手形より引用)
ここで撮影した空撮動画をご覧ください。
いかがでしょうか、飛ばしたのは外輪山の2箇所、時間がないためそれぞれ1回のフライトでしたが、ドローンだからこそ撮影できる巨大なカルスト台地が確認できます、そしてメインの被写体である雄大な阿蘇五岳が遠くにみえます。観光地で多くの人がいる大観峰からは飛ばせませんが、ほぼ同じ距離から阿蘇五岳を見ることができるこのスポットは貴重だと思います。
このときは快晴のなか撮影エリアには我々しかおらず、気兼ねなく飛ばすことができました。
阿蘇で飛ばしたい方はもちろんですが、広い環境で練習をしたい方にもオススメできる場所だと思いました。
ドローン手形を申し込むのは簡単
申し込みから利用までを解説します。
- 下記ページの下部にある手形から希望するエリアを選択し「詳細ページを見る」をクリック
ドローン手形
「ご予約・お申し込み」ボタンをクリックしてご自身のデータを記入 - 翌日にはメール(info@command-d.com)にて詳細なお知らせが届きます。
日程、Web決済リンク、詳細Mapなどが記載されています。 - メールに記載のWeb決済リンクで決済
- 決済完了の返信メールにて利用可能
私が申し込んだのは阿蘇ドローン手形で、エリアAとBの2箇所があり、費用は2箇所で3千円でした。
DJI Mini 4 Proでのフライトでしたが、紹介ページの撮影サンプルをみるとエリアBではドローンレーシングもできそうです。4月に日本でも発売になったDJI AVATA2の練習フライトにはもってこいの場所だと思います。
今回の2つの経験を通して感じること
ドローンを飛ばす際に様々な課題に直面することが多いですが、それらを解決する重要性を改めて感じました。特に、地元ドローンコミュニティのサポートと信頼できるサービスプロバイダの存在が、これらの課題を克服する鍵となります。今回の皆さんの協力により、私は安心してドローンを飛ばし、より良い映像を撮影することができました。
以前、本コラムで紹介した白川郷でのドローンツアーでも、適切な許可と安全措置が整っていたために、心置きなく飛行を楽しむことができた経験がこれを裏付けています。
一方で、私の周りでもドローンを飛ばすのを諦めてしまった知人が増えているのを見て、機体登録や飛行許可の取得の複雑さが、多くの愛好家にとって大きな障壁になっていることが明らかです。
これは、ドローン飛行を取り巻く規制の厳格化が、エンスージアストたちの情熱を奪っている現実を示しています。
このような状況に対処するためには、私たちドローン愛好家自身が規制への理解を深め、適切に対応する方法を学ぶ必要があります。さらに、地元のコミュニティやサービスプロバイダと協力して、飛行の楽しさだけでなく、安全性を高めるための取り組みを強化することが求められています。
私たちドローン愛好家は、このようなサポートを積極的に求め、それを通じてドローン文化を育てる責任があります。また、安全で健全なドローン活動の促進に貢献することも大切です。
皆さんのドローンフライトが、より安全で充実したものになることを心から願っています。ドローンコミュニティの一員として、互いにサポートし合い、この素晴らしい趣味を次のレベルへと引き上げたいものですね。
参考リンク
阿蘇ドローン手形のホームページ:ドローン手形公式サイト
田路昌也の中国・香港ドローン便り:Vol.32 白川郷合掌造り空撮ツアーに参加しました
商船三井さんふらわあホームページ