ドローンという機材が開発されて一番イノベーティブだと思われるのは、やはりテレプレゼンス(遠隔地のメンバーとその場で対面しているかのような臨場感を提供する技術)が実現し得るということであろう。Googleは、ドローン技術を用いて様々な製品のアイディアを出していたが、今回同社が特許を得た技術は、遠隔での会議を行うために開発されたドローンの技術だ。ドローンそのものはシンプルなクアッドコプターだが、他のドローンと違うのは、巨大なスクリーンが前につるされているということだ。そのスクリーンと、いくつか搭載されているカメラと音響機材が、テレプレゼンスを実現させる。そう会議用ドローンがまもなく現るかもしれない!
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このドローンは、対地にいる人が操作できるようになっており、ドローンそのものだけでなくスクリーンの向きも動かすことが可能だ。他の多くのドローンが一般的に高機能カメラを搭載しているのに比べ、こちらはあくまで会議中に必要な精度のものしかなく、会議中に別のものを写したり、外に飛ばして映像を送るといったことはできなさそうだ。
ではなぜ、わざわざドローンでテレプレゼンスを実現しようとしたのか。ドローンであれば、他の遠隔会議システムにくらべ階段や部屋を行き来し、人の目線に合わせて動くことが可能だ。また、上を飛ぶことができることで、紙の資料を使う場合も見やすくなる。
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今回のこのドローンの特許には、スクリーンだけでなく、スマートフォンに対地を写すといった可能性も記されている。スマートフォンの重さに耐えるための技術も別途で必要になりそうだが、スマートフォンで実現できれば、オーディオ機器とネットワーク等をドローンそのものに搭載する必要がなくなる。そうすれば、バッテリーが長持ちする他に、購入価格も大幅に下がることが期待できる。この技術は非常に一般的に広まりやすくなる。会社の会議だけでなく、家族や友達とのコミュニケーションに用いられるかもしれない。