Pix4Dといえば、ドローン搭載LiDARで取得したデータを解析・表示するソリューションのイメージが強いのではないだろうか。
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そんなPix4Dからスマートフォンで簡単に3Dデータが制作できるアプリ「PIX4Dcatch」が公開されている。
今までのPix4Dとは変わって誰でもつかえるアプリを出してきたのは、デジタルツインなど3Dモデルを活用する市場の拡がりが見えて来ているからだろう。
今回、iPhoneにPIX4Dcatchアプリを入れて、Pix4D社代理店イメージワンの担当者のレクチャーを受けながら、3Dデータの生成までトライした。
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アプリダウンロード
アカウント制作
無料アカウントの制作には、メールアドレスとパスワードの入力だけで可能だ。登録したメールアドレスにアカウントの有効化するメールが送られてくるので、そのメールの「確認」をクリックして有効化する。
撮影する
今回は、PIX4Dcatchの展示ディスプレイを撮影する。PIX4Dcatchのアプリを起動。右上のアイコンからログインしよう。
アプリ画面の下の真ん中にある白い丸をクリックすれば撮影スタートだ。
3Dデータを生成するには、対象物を360度撮影すれば良いのだが、なるだけ縦方向に大きくブレないように撮影しないといけないという。
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360度撮影して、アプリ画面の下の真ん中にあるストップボタンをクリックすると、プロジェクト保存の案内が表示される。今の状態は、まだ3Dデータではないので、クラウドへアップロードして3D化処理が必要だ。プロジェクト名を入力して、保存ボタンを押すと撮影データがアップロードされる。
次にクラウドにアップロードした撮影データの状態を確認するために、PIX4DcatchのWEBサイトにアクセスする(ブラウザの検索で「PIX4Dcatch」で検索する)。PIX4Dcatchのサイトでログインすると、現在の状態が確認できる。アップロードして時間が経っていないと、下記のように「処理中」と表示される。
3Dデータ化は複雑な計算をしているためすこし処理に時間がかかる。計算が終わると「処理完了」と表示が切り替わる。
データを開くと、3Dデータ化された展示ディスプレイが表示される。3Dデータなので、拡大も視点移動も可能だ。ブラウザでもアプリでも、クラウド同期されているので、同じ3Dデータを表示できる。
無料アカウントで3Dデータ化できるのは3点までで、アカウント有効化から14日までの制限がある。それまでにデータのエクスポートも可能なので、必要なデータはエクスポートして、別途保存しておけば汎用的な3Dソフトで表示可能だ。
もしスマートフォンがLiDARを搭載している場合、PIX4Dcatchは自動的にLiDARでデータ取得する。しかし、スマートフォンのLiDARの対象距離は約3mぐらいなので、それより距離がある場合は、テクスチャーデータになるという。
今回、イメージワンの展示を3Dデータにしてみたが、これを保存・共有すれば次回、同じような展示にするときに参考にしやすい利点がある。さらに3Dデータのため、実際の距離を算出することもできるので、展示パターンをデータ化しておけば、展示会に出展するときに、3Dデータを元にしてシミュレーションして、実際の出展イメージを把握できる。
実際に導入している企業について伺うと、初めて自社のアセットを3Dモデルとして管理しようとする企業が導入しているという。
もちろん、スマートフォンでの3Dスキャンよりも、高精度なデータ取得とGIS情報を取得できる3Dハンディスキャナを用意しており、次のステップへの準備もされている。
測量ソリューションからデジタルツイン市場にビジネスを展開するのは、時代の流れを捉えているといえる。LiDAR技術の応用が拡がることで、新しいビジネスが生まれるのを期待したい。