あわせて、JALはKDDIスマートドローンが第三者割当増資により発行する株式を取得した。今後、目視外の遠隔自律飛行をはじめとする高度なドローン活用の実現と利用拡大に共同で取り組み、ドローンの社会実装を進めていくとしている。
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背 景
物流の2024年問題や生産年齢人口の減少に伴う労働力不足、社会インフラの老朽化、地域の過疎化や高齢化など、国内におけるさまざまな社会課題の解決に向けて、ドローンの利活用が期待されている。
制度面においても、2022年12月に施行された改正航空法によりレベル4飛行(有人地帯における補助者なし目視外飛行)が解禁され、ドローンの早期社会実装が求められている。
今後、社会課題の解決に向けて、ドローンがより大きな貢献をするためには、レベル3およびレベル4環境下での「目視外飛行」や、1人の操縦者が複数のドローンを運航する「1対多運航」など、より高度なドローン活用を、適切な安全管理やオペレーション手法のもとに実装していくことが必要だ。
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JALとKDDIは2022年2月に、ドローンの社会インフラ化に向け、運航管理の体制構築やビジネスモデルの共同検討に関する基本合意書を締結し、奄美群島におけるドローン配送の実装に向けた取り組みや、東京都におけるレベル4飛行に向けた実証実験、「1対多運航」を実現する共同技術開発などに取り組んできた。
提携の目的および内容
JALが培ってきた空の移動に関わる安全管理などの航空運送事業の技術・知見と、KDDIとKDDIスマートドローンのドローンの飛行制御から空域管理までを実現する運航管理システムや通信インフラ、そして各社が蓄積してきたドローン運航に関わるノウハウを活かして、高度なドローン活用の実現と利用の拡大に向けた取り組みを加速すべく、提携に至ったという。
JALとKDDIスマートドローンは、安全・安心かつ効率的な、目視外飛行や1対多運航をはじめとする高度なドローン活用の社会実装を実現すべく、以下に取り組むとしている。
- ドローンの遠隔運航や空域管理に関わるシステム・サービスの構築
- ドローンのフライトマネジメントに関わる研究開発およびオペレーション体制構築
例えば、複数地域の複数ドローンを遠隔で制御・運航することで、企業や自治体の業務効率化や緊急時の対応迅速化への貢献や、同一空域内で多くのドローンが安全に飛行できる空域管理の実現を目指す。
これらの取り組みを通じて、2024年度内にドローン運航者を支援するソリューション・サービスを提供し、日本全国の企業や自治体が、高度なドローン活用をより簡易に導入できるよう、共同で展開していくとしている。