「アーカックス」初号機の公開デモ
日本のアニメから飛び出したような人が搭乗できるロボット「アーカックス」初号機がついに公開となった。写真やカメラを通してみるアーカックスと比べて、自らの感覚で接したアーカックスは、あまりにも大きなインパクトを与えるものだった。
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アーカックス登場
アーカックスの上半身および作業腕の可動デモ
アーカックスのモード変更デモ
アーカックスの搭乗口開閉デモ
一連の動作デモンストレーションのあと、質疑応答があった。
アーカックスは、カメラ越しに外部視界を得るため、公道走行はできない。輸送時は、ビークルモードにして頭部外装を外せば、低床トレーラーに収まることができるという。
技術的に大変だったところは重さであり、最初3トン以内を目標にしたが、結果的に3.5トンになったという。重くなると駆動系を強化しなければならないため、デザインとのバランス調整が必要になり苦労したという。
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操縦はジョイスティックで上半身、ペダルで下半身を動かすというが、操縦は難しく、講習を受けて練習が必要という。操縦席には産業用エアコンを装備。操縦者の年齢制限は検討中だ。
アーカックスの操縦席に座るためには、アーカックスを購入する必要があり、とても限られた人だけになりそうだ。操縦するにも同社の講習を受講してライセンスを取得する必要があるという。
給電は100Vで充電可能。ロボット側の給電端子はCCS規格となる。
株式会社ツバメインダストリ事業説明
説明会では、ツバメインダストリCEO吉田氏、CTO石井氏、監査役関氏がツバメインダストリの事業説明と「アーカックス」の紹介をした。
同社代表の吉田龍央氏は学生企業家として有名であり、ロボット義手と生体センサの開発・製造をしている株式会社ALTsの創業者だ。またCTOの石井啓範氏は、ガンダムを実際に動かすプロジェクト「ガンダムGLOBAL CHALLENGE(GGC)」のテクニカルディレクターの経歴を持つ。
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株式会社ツバメインダストリについて
株式会社ツバメインダストリは、2021年8月創業のベンチャー企業であり、構想3年、製作2年で搭乗型ロボット「アーカックス」を完成させた。
身体の拡張を目的としており、最初のターゲットとしてエンターテイメント・ホビー用の搭乗型ロボットを目指したという。
創業のきっかけは、吉田龍央代表のロマンから始まっている。
搭乗型ロボット「アーカックス」について
「アーカックス」事業計画
2024年には初号機の完成予定でその後、次世代機を予定している。今は横移動できないため、次世代機では全方向移動できるようにするという。
ロボットアニメの「マクロス」で有名な河森正治監督とのコラボレーションも決定。オリジナルデザインの製品化が始動したという。
初期ロットの価格は4億円で国内先行発売を開始した。色やデザインの変更も可能といい、オリジナルデザインのアーカックスが登場するのを期待したい。1台あたり製造に12〜18ヶ月を想定している。
アーカックスのメインターゲットは、海外の富裕層としている。2023年10月26日から東京ビックサイトで実施される「ジャパンモビリティショー2023」に出展予定で、アーカックスが一般向けに公開される初めての機会だ。上半身及び作業腕の動作デモンストレーションを予定している。
スポンサー枠はまだ空いているとのことで、世界最高レベルのロボットに社名を記載できる数少ない機会と言える。未来を創り出す先進的なイメージを打ち出したい企業にとってはピッタリだ。技術提携の相談もウェルカムだという。