「植林用播種ドローン」開発について
リバネスとKOBASHI ROBOTICSが進めた開発は、リバネス・フォレスト・プロジェクトの「Mission1:テクノロジーを活用した新たな植林体系の構築」を目的としたものだ。
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具体的には、植物の種子を土壌等の資材で球状に被覆した「シードボール」を、ドローンを活用して落下させて広く植林する体系の実証を進めている。なお、この植林体系は、フィリピン発のベンチャー企業・GALANSIYANG Inc.(ガランシアン)の発案という。
この度、播種を行うドローンの開発をKOBASHI ROBOTICSと共同で推進。5月に試験飛行およびシードボールの落下機構のプロトタイピングを実施した。
開発における主なポイントについて
今回の共同開発は、以下2点をポイントとなる。
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- ・シーダー(シードボールを落下させる装置)機構の開発
- ・シードボールによる播種手法の仮説検証
特にシーダー機構の開発においては、シードボールを詰まりなく送り、1アクションにつき1つずつ落下させるという一連の動きを実現する必要があった。そのため、シードボールの大きさや硬さなどを含めさまざまな角度から検証、実験を繰り返し、結果、5月の試験飛行において実現したという。
「次世代を担う開発担当者」について
今回の開発における重要ポイントである「シーダー機構の開発」を担ったのが、株式会社リバネス モルティングジェネレーターの立崎乃衣だ。小学生の時からオリジナルロボットを開発する中で得た知識、技術を存分に発揮、現在19歳の立崎が本プロジェクトに参加することにはメッセージも込められているという。
長期的に取り組む必要のある、地球上の根深い課題「ディープイシュー」の解決を目指す本プロジェクトにおいては、次世代を担う人材を巻き込んで推進することが不可欠だと考えている。
今後の計画について
現在、フィリピンのDepartment of Environment and Natural Resources – Forest Management Bureau(環境天然資源省 – 林野管理部局)との連携計画を進め、フィリピンの荒廃した森林を使って実証を進めていく予定だ。
「植林用播種ドローン」はプロトタイプが完成したが、シーダーや操作方法などにおいて、改良の余地があるという。また、海外の森林での実証を進めるに当たり、気候によって機動やシードボールの発芽へ影響が出る可能性も想定される。そのため、引き続き改良を加えた上で、フィリピンでの実証に活用する予定であり、早ければ2023年度内を目指すとしている。