運航は京阪グループの大阪水上バス株式会社に委託する方向で進めている。今回の水素燃料電池船は、2021年に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業として採択されている。従来の内燃機関船と違い、走行時にCO2や環境負荷物質を排出しない高い環境性能を有するだけでなく、におい、騒音、振動のない優れた快適性を実現する。
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デザインはカーデザイナーとして世界的に有名な山本卓身氏が手掛けており、水素の先進性を遡及すべく、未来を感じられる斬新なデザインとなった。同船は海上の「動くパビリオン」と位置付けており、大阪・関西万博会場までの移動を特別な体験に変え、水素エネルギーの魅力を世界に発信することを目指すという。
航路は、川船と海船が行き来し水都大阪構想の重要な拠点となる中之島ゲートから大阪有数の観光スポットの近傍に位置するユニバーサルシティポート(UCP)を経由し、大阪・関西万博会場となる夢洲をつなぐ運航ルートを予定している。
岩谷産業は、1941年に水素の取り扱いを開始して以来、製造から輸送・貯蔵・供給・保安まで一貫した全国ネットワークを築いてきたという。水素のリーディングカンパニーとして、これまで培ってきた技術やノウハウを活用し、水素燃料電池船を運航することで世界各国からの来場者に水素エネルギーの魅力を感じてもらいたいとしている。
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水素燃料電池船の概要
サイズ | 全長30m×全幅8m |
総トン数 | 約120トン |
定員 | 150名 |
船速 | 10ノット(およそ時速20km) |