SABOT-3は、産業用ドローン DJI Matrice 350/300 RTK(以下、M350/300 RTK)の汎用ポートに取り付けることで、遠隔操作で空中から噴射ができ、防錆剤やコンクリートの表面含浸材による構造物の軽補修、点検時のマーキング、洗浄作業、鳥害対策など、スプレー缶を交換するだけで幅広い作業ができる。
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ドローン用スプレー缶噴射装置 SABOT-3
SABOT-3は、DJIの産業用ドローンプラットフォーム M350/300 RTK に加工不要で取り付けできるスプレー缶噴射装置だ。DJI Pilotアプリや送信機での操作に対応し、用途に合わせてスプレー缶を替えることで、高所や足場が必要な箇所での構造物の軽補修、点検時のマーキング、洗浄、鳥害対策、害虫駆除などの作業を、低コストで安全かつ短時間で実施できる。
ペイロード方式で、すぐに使える
DJIのSKYPORTを採用し、M350/300 RTK にワンタッチでSABOT-3を取り付ける事ができます。機体に手を加える必要が無いため、他のペイロードへの切り替えもスムーズで、汎用性を損ないという。また、SABOT-3はDJIのPAYLOAD SDKによって開発されており、取り付け後は自動的に標準の飛行制御アプリのDJI Pilotに認識され、操作を開始できる。セットアップが簡便なだけでなく、オペレーターが使い慣れたアプリをそのまま使用する事が可能だ。
簡単なオペレーションを実現
SABOT-3の特長の一つが、運用の容易さだ。液が無くなったり、液種を切り替える場合は、スプレー缶を交換するだけ。スナップ錠を外してカバーを開ければ、スプレー缶にアクセスできる。ノズルもスクリュー方式で脱着が容易で、シンプルな構造のノズルは、高いメンテナンス性を誇り、用途によっては使い捨て運用もできる。
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噴射作業性を高めるノズルジンバル
SABOT-3は、パン・チルト方向の二軸に駆動するノズルジンバルを備えており、使用時にノズルの方向を動かす事が可能だ。高トルクのモータを採用しており、噴射反動で空転しない。また、ノズルと同軸方向を監視する高精度・ロングレンジのレーザー測距センサーとオートフォーカスカメラを設置しており、対象までの距離をリアルタイムに測りつつ、カメラ映像により噴射状況を確認しながら作業できる。更に、ジンバルには機体の傾きに対し、チルト角度を安定させるスタビライザー機能があるため、空中でも安定した噴射が可能という。
直感的なインターフェース
操作や設定に必要なグラフィックユーザーインターフェース(GUI)は、DJI Pilot の画面上に表示される。狙いを定めるための到達位置予測を中心に、対象物からの距離やスプレー缶の残量、噴射モードやセーフティ状態など操作に必要な情報で構成されており、HDカメラ映像上にオーバーレイされた状態で表示される。オペレータはその画面を確認することで、飛行中の確実な噴射作業が可能である。
予測機能によるピンポイント噴射
内容物の噴射軌道データと測距センサが取得した距離値から、液が到達する位置と飛散量を予測して画面上に表示する。予測位置を用いて狙いを定めることで、ピンポイントの噴射が可能だ。また、機体の姿勢から受けている風向きを推定し、画面上に液のドリフト方向をドットの動きで表示するため、オペレーターは噴射タイミングや照準の調整を、慎重にコントロールできる。
SABOT-3用 補助噴射装置「増槽」
SABOT-3のスプレー缶容量はマーキングやタッチアップ補修には十分ですが、対象が広範囲の場合など、用途によっては不足することがある。そんな現場の要望に応え、活用の幅を広げるべく、スプレー缶を追加搭載するオプションのSABOT-3用 補助噴射装置「増槽」を開発した。
SABOT-3と連結することで、スプレー缶を最大5本まで並列に繋ぎ、噴射容量を750mLまで拡張できる。フライト毎の作業量が大幅に増えるだけでなく、スプレー缶交換のための離着陸の回数を減らし、作業の効率化を実現した。
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選べるキャパシティ
SABOT 増槽は、M350/350 RTK のランディングギアへ2台、もしくは4台の取り付けが可能。フライトコンディションや作業内容に応じて、搭載するスプレー缶の量を選択でき、現場環境に柔軟に対応できる。
工具レスで機体に取り付け
ドローンのランディングギアに直接クランプし、簡単に取り付けできる。クランプは内面の滑り止めと2本のボルトによってランディングギアを締め付けて固定するため、耐脱落性に優れ、工具レスの利便性と安全性を両立している。チューブ配管やSABOT-3本体への配線も、ワンタッチ式の継手やコネクタの採用により、簡単に取り付け・組立が可能だ。