コロラド州デンバーで2018年開催から、実に5年ぶりのAUVSI XPONENTIAL 2023(以下XPONENTIAL 2023)が5月8日(北米時間)からスタートしている。昨年は、フロリダで開催された。
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標高1600mのマイルハイに位置するデンバーのコンベンションセンターで開催されるXPONENTIAL 2023は世界最大規模の無人機の展示会だ。今年もDRONE.jp編集部は、日本唯一のオフィシャルメディアパートナーとして参加する。
5月8日~11日の4日間のうち初日はEducationプログラムが中心となっており、会期本番前のウォーミングアップの人もいる。展示エリアであるエキシビジョンホールは翌9日からのオープンとなるため、レジストレーションやバッジピックアップもそれほど並ぶことなく緩やかな雰囲気だ。
展示会前にワークショップやセミナーが開催される
初日は、事例紹介やワークショップがいくつも開催されており、参加した「RUNNING A DUAL-USE STARTUP: HOW TO SPELL DOD AND OTHER ACRONYMS」というワークショップでは、スタートアップ企業がどのようにしてアメリカ連邦政府や防衛省などへ働きかければいいのかを学ぶことができた。
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まずはSBIR/STTR(SBIR:Small Business Innovation Research、STTR:Small Business Technology Transfer)プログラムが紹介され、ここをスタートにすると良いと話されていた。SBIR/STTRは小規模企業の研究開発を支援することを目的にしており、資金提供なども行いつつ空軍や他の防衛官各部署に技術情報が共有されていくとのことだった。
SBIRの他にもAFWERX/STRIKEWERX/SOFWERX/AAL/DIUなど、防衛関連省庁が民間技術を取り入れる組織があり、それらを通じてアクセスすることも可能だという。
SBIRではいくつかのフェーズに分かれておりPhase1では技術やアイデアの妥当性、市場性などが評価されるのですが、この段階ですでにプロトタイプが出来上がっているとかなり有利です。
とスピーカーのAARON PIERCE氏は述べていた。
その後Phase2、3とさらに詳細な開発、大規模な試験などが行われるとのことで、他の政府機関や民間投資家から資金調達を支援するプログラムとなっている。
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XPONENTIAL 2023に参加してみると、官民一体となって業界の未来を築いている様をリアルに感じられる貴重な展示会と言えるだろう。この官民一体感とスピード感がアメリカの産業にダイナミクスを生んでいる要因ではないかと思える。9日からは、展示会が始まる。その様子も伝えていきたい。