本事業は、先端LSIの設計開発や機械学習/AI、暗号技術及びブロックチェーン技術を活用したソリューションを提供する同社が、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下:NEDO)の公募事業「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発」の中で行っているもの。株式会社ティアフォー、東京⼤学 加藤研究室、及び埼⽟⼤学 安積研究室と連携して研究開発し、LSI化を行った。
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本LSIは、自動運転における様々な処理に最適化されたハードウェアアクセラレータ、及びリアルタイム処理を実現するためのメニーコアを搭載し、AIエッジコンピューティング環境において、限られた計算資源のもとで、高速かつ省電力なデータ処理とリアルタイム性の実現を可能にするという。
試作品は、当初2022年秋ごろの完成を目標にしてきたが、世界的な半導体サプライチェーンの混乱により製造に予想以上の時間を要することとなり、その完成スケジュールが遅延していたが、この度、LSIの動作確認が完了。今後、システム全体の評価を行うため、株式会社ティアフォー等と連携しながら、実証実験を行っていく予定だとしている。実証実験の結果は、今年夏頃に公表予定。
実証実験概要
【開始時期】
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2023年3月末頃
【実証の目的】
- 本LSIを搭載した自動運転車両での自律走行の実証
- 本LSIの評価(性能、消費電力、リアルタイム性など)
- 自動運転プラットフォームとして今後のビジネス展開推進
【使用車両と搭載システム】
【実証実験の内容】
- タクシー車両の自動運転機能の一部を本LSIへオフロードして実行
- テストコースにおいて、「走る・曲がる・止まる」を含めた自動運転の基本動作を実証
- 既存の消費電力が大きいGPUを使用したシステムと比較して、電力性能向上を確認
- 既存のシステムと比較し、自動運転での応答性向上を確認
今回の完全⾃動運転に特化したLSIとソフトウェアプラットフォームの研究開発で得た自動運転システムへの知見と、アクセルが今まで培ってきた高度なLSI設計力やAI・機械学習に関するコア技術を融合することで、完全自動運転向けLSIのアクセラレータIP、自動車向けのailia SDK(AI IP)などを提供出来る環境が整っていく。同社は今後も、これらの技術をベースに、研究開発成果の商品化・事業化を目指すとしている。