本実証実験は、「八頭未来の田舎(まち)プロジェクト」による地域課題解決に向けた実証実験第2弾として、セイノーHDグループのココネット株式会社と株式会社NEXT DELIVERYと共同で実施する。
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人口最少県の鳥取県では、買い物難民の問題が深刻化しており、特に降雪の多い山間部では、限られた手段・アクセスとなる中山間地域特有の問題が起きている。ドローンのレベル4飛行解禁により、物流網の維持や災害時の物資輸送などで活用が期待されているものの、中山間地域では日々の生活に大きな影響が発生しているという。そのような背景の中、法的規制や積載量の制限があるドローンに限らず、日常生活を支える仕組み作りは重要課題の1つとなっている。
地域密着型プラットフォーム「Bird」と全国規模のノウハウを共有
鳥取県南東部の中山間地域に位置し、人口減少に伴う様々な課題を抱えている八頭町。2017年には持続可能な未来の田舎づくりの拠点とするべく、閉校になった小学校の建物を活用したコミュニティ複合施設「隼Lab.」を開業するなど先進的な取組を進めている。
アクシスは、地域の店舗を取り扱うネットモール「トリスト」、フードデリバリー「トリメシ」、処方箋薬の配送「トリメディ」を同一の物流網で、自社雇用の配送員が配送する地域密着型のプラットフォーム 「Bird(バード)」を2021年に開始。ITとリアルを融合したサービスによる地元企業との連携を通じて、地域経済の循環に取り組んできた。
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一方、ココネットは、各地で実施されるスマート物流の実証実験を全国規模で展開する宅配サービスのネットワークで支えている。今回の実証実験では、そのノウハウをアクシスと共有することで、地域に根差したプラットフォームである「Bird」のITと配送を活かした中山間地域のスマート物流の実証実験を支援する。
地域の店舗・物流網とシステム連携した初の実証実験
今回の実証実験では、中山間地域のラストワンマイルへの輸送手段に、セイノーHDとNEXT DELIVERYが開発・推進する陸上輸送とドローン配送を連結する新スマート物流SkyHubのシステムを導入するだけでなく、超地域密着型の生活プラットフォームの「Bird」と連携。地元スーパーや飲食店と連携すると同時に、地域に根差した物流・デリバリー機能を活かす。
全国各地で新スマート物流SkyHubが実施してきた実証実験の中でも、実施エリアの店舗とシステム連携している地域企業と、陸送及びSkyHubのネット注文アプリの部分で連携・共同配送するのは初の試みとなる。
当日は、①局地災害を想定した支援物資輸送、②フードデリバリーとの共同配送、③買い物代行、④道の駅との拠点間相互輸送と、4つの実証実験を行う。③では商品を注文すると配送員が店舗で品物を受け取り、物流拠点・ドローン離陸場所である隼Lab.まで陸送。物流・システム面全体での運用オペレーションの効果検証を行い、実装に向けた課題整理等を実施する予定だとしている。
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実施概要
名称:「過疎地域等における無人航空機を活用した物流実用化事業」及び超地域密着型生活プラットフォーム「Bird」により配送とネット注文を担う実証実験
日程:リハーサル 2023年3月19日(日)/本番 2023年3月20日(月)※天候不順の場合は予備日に実施/予備日:2023年3月21日(祝・火)
時間:10:00~15:30
配送拠点:隼Lab.(鳥取県八頭郡八頭町見槻中154-2)
実験内容
- 局地災害を想定した支援物資の輸送
配送拠点より支援物資をドローンを活用して配送 - フードデリバリーと共同配送(物流問題・混載)
フードデリバリーサービス「トリメシ」を活用し、隼Lab.内の「カフェサン」のメニューをドローン配送 - 買い物代行(買い物難民問題)
ネットモール「トリスト」を活用し、サンマート東郡家店の商品をBirdの配送員が受取り配送拠点へ運び、ドローン配送 - 拠点間相互輸送(地域間交流)
カフェサンの商材を「八東運動公園前広場」へドローン配送。さらに「八東運動公園前広場」から隼Lab.へ商材をドローンに搭載し配送
八頭町としては、「Bird」が参画することによって、今回の取組みが実証実験に特化した一時的な取組みではなく、より実用的で継続可能なサービスとなることを期待している。また、アクシスとしても、将来的には地域経済の発展や見守り機能を兼ねたサービスとなることを目指すなど、地域の交流促進・コミュニティ活性化といったラストワンマイルへの物理的な配送を越えた価値提供を進めていくという。