NTT東日本グループでは、全国的な農業経営体数の減少や高齢化といった社会課題を背景に、「生産性の高い農業」と「省力化」の両立や、担い手支援に必要な「技術指導の効率化」等に取り組んでいる。なかでも、2020年4月には、東京都農林水産振興財団と「ローカル5Gを活用した新しい農業技術の実装」に関する連携協定を締結し、ローカル5Gと超高解像度カメラやスマートグラス、遠隔操作走行型カメラ等を活用した遠隔農作業支援の実証を進めてきたという。
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ドローン活用の背景
全体俯瞰映像による生育状況(成長点の色や形状)の把握をより効率的・機動的に行うため、ハウス内でのドローンの活用を検討した。ハウス内でのドローンの飛行には環境の制約があるが、自律飛行や遠隔操縦の技術開発より、ドローン多用途活用による生産性向上を目指すという。
ハウス内でのドローン活用に向けて
ハウス内飛行の課題
ハウスのような狭小、かつ衛星信号による現在位置の特定が難しい場所では、空間が狭く鉄骨等障害物が多いことや衛星信号が弱く自己位置推定が困難なことから、ドローンの飛行・活用が難しい。
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将来的に目指す姿
ハウス内でのドローン自律飛行や遠隔操縦による生育状況の空撮や農薬散布等、多用途での活用する。生育状態の様々な情報を読み取ることができる「成長点」の撮影や、ドローンによる病虫害診断や農薬散布、着果促進剤噴霧等を目指す。
自律飛行と遠隔操縦でアプローチ
1stSTEPとして、ハウス内の自律飛行と遠隔操縦のサービス開発に着手。今後、より機動的に自律飛行や遠隔操縦が可能となれば省力化に向けた活用の幅が広がるとしている。
自律飛行
映像情報をもとに自己位置推定/衝突回避をする。ドローン活用によるハウス内自律飛行を実現を目指し、障害物離隔87cmから今後、離隔28cmへアップデートすることで、より狭い栽培レーンも飛行可能にするという。7つの4Kのカメラで常時360°確認し非GPS環境下で安定飛行・空撮するとしている。
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遠隔操縦
ローカル5Gを介して、遠隔地からの操作と映像伝送を実現。複数のセンサ(ビジョン/LiDAR等)の情報を統合し、非GPS環境下で安定飛行・空撮するとしている。