JOGMECは、全日本空輸株式会社(以下:ANA)と「2022年度 航空機等による温室効果ガス測定技術調査」に関する委託調査業務契約を締結した。また本事業には、以前よりANAと実証検証に取り組んでいる国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下:JAXA)が協力する。これにより、航空機、ドローンを活用し上空から温室効果ガスを測定する手法の社会実装を目指す。
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メタン排出削減は国際的に重要な課題
近年、気候変動問題に対応するための脱炭素化への動きが世界的に加速する状況下、温室効果ガスの中でも地球温暖化係数が25倍以上となるメタンの排出削減は、国際的に重要な課題となっている。石油天然ガス産業などエネルギー事業を検討する際にも、看過できない対応事項としてメタン漏洩の管理方法やモニタリング手法の導入検討が活発に議論されている。
これらを背景に、JOGMECは2022年5月に「LNG・水素・アンモニアの温室効果ガス排出量及びCarbon Intensity算定のための推奨作業指針」を公表し、上空から温室効果ガスを測定する「トップダウン手法」として、衛星・航空機・ドローン等の導入の重要性を強調している。
トップダウン手法の社会実装を目指す
本共同調査では、ANA及びJAXAが以前より実証検証を進めてきたリモートセンシング技術を用いた航空機からの温室効果ガス測定手法のノウハウを活用し、航空機を改修することなく地表面のメタン測定を行う手法に取り組みつつ、ドローンを用いたトップダウン手法によるメタン測定手法にも取り組むとしている。JOGMECがANAに業務委託し、JAXAは調査研究協力者として連携をとり調査及び測定手法の課題の整理を行っていく。