DRONE FUNDは、株式会社日本風洞製作所へ3号ファンド(正式名称:DRONE FUND3号投資事業有限責任組合)からの出資を実行した。
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今回の投資の背景
日本風洞製作所は、「風洞の民主化(Wind Tunnel for Everyone)」をキャッチフレーズに、全長1.4mの風洞や、厚さ30cmの自動車天秤など、これまで不可能とされていた「超小型で低コスト」な風洞試験装置「Aero Optim シリーズ」を開発製造するスタートアップだ。
従来の航空機や自動車の製造現場で使用されている風洞試験装置は、非常に大型で特殊な建屋の中にしか設置できず、また高価なため一部の企業や研究機関しか設置ができなかったという。だが、超小型で低コストなAero Optim シリーズにより、モノづくりの過程で空力特性や試験を行いたい多くの企業や研究者に可能性を拡げている。
現在、ドローン産業では、レベル4(都市部における目視外飛行)の実現に向けて制度設計やルール形成が進められている。レベル4の実装により、物流や広域でのインフラ点検など、様々なかたちでの利活用の事例が広がることが期待されている。
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ドローンの普及を進めるためには安全性の向上が不可欠で、12月には政府が新しい機体認証制度を導入する。風洞試験の分野でイノベーションが進めば、機体の検証が進めやすくなるなどの背景を踏まえ、今回、日本風洞製作所に投資を行うことを決定したという。
DRONE FUNDでは、ドローンやフィールドロボットが当たり前のように社会に溶け込んでいる世界、「ドローン・エアモビリティ前提社会」の実現に取り組んでいる。今回の日本風洞製作所への出資により、ドローンやロボットの製品開発の効率化や安全性向上を推進し、DRONE FUND投資先同士のシナジー、LP投資家との社会実装に向けた取り組みを加速させていくとしている。
日本風洞製作所代表取締役のローン・ジョシュア氏とDRONE FUND共同代表の大前創希氏は、それぞれ次のようにコメントしている。
ジョシュア氏:今後のドローン産業において、突風や乱気流、強風環境下での安全性を確認・実証することが普及の鍵になると考えております。このような環境下ではGPS信号が風に流されていることなどを検知するための「目」になりますが、従来の風洞は装置があまりにも巨大なため、完全室内密閉であり、GPS環境下でドローンの風洞試験・耐風試験ができませんでした。
弊社では自社技術のコンパクト風洞Aero Optimにより、GPS環境のある屋外・半屋外でも大面積で飛行試験・耐風試験が行えるため、ドローンの普及のための定量的な安全性確認・実証でお役に立てると考えております。DRONE FUND様と協調し、ドローン業界を「風」の分野で強力にサポートさせていただきます。
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大前氏:私どもDRONE FUNDが掲げるビジョンである「ドローン・エアモビリティ前提社会」において、最も重要なことの一つは"空の安全性をどのように高めていくか" という点です。ドローン産業は現在レベル4フライトの実装に向けて、制度設計や実装のスピードが加速してきており、その中で市民の皆様の頭上を通過する事に対する安全への取り組みを強めていく事が求められてきています。
日本風洞製作所が開発を進めている風洞試験装置は、ドローンの安全性の検証を進める上で重要な可能性を持っています。また、代表のローンさんは、この分野における類稀なるリーダーシップを持った人物だと確信し、投資を実行させて頂きました。私たちは、「ドローン・エアモビリティ前提社会」の実現に向けて、日本風洞製作所の支援を進めていきます。