昨年、高齢化社会に向けたソリューションとしてドローンによる山間部の宅配事業を掲げたMIKAWAYA21は、2月24日に行われた実証実験の報告と実機を展示。実証実験は徳島県那賀町において、国土交通相物流政策課との共同実施という形で行われた。
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徳島新聞の専売所を離陸したドローンは畑の上、高度50mを500mほど飛行し、パン一斤、牛乳、ゆでたまご2個(合計約1.1kgw)を地元住民の畑敷地内に届けたという。荷物を運んだドローンは直径1,470mmのブルーイノベーション製オクトコプターで、ペイロードは6kg。先ほどの運んだ軽食が1.1kgと考えると、高齢者の一人暮らしまたはお二人で住まわれている場合に必要とされる買い物商品を運ぶスペックとしては充分だろう。
ただし、実験は改正航空法の内容に合わせ目視範囲内の自動操縦及び一部手動操縦で行われた。目視のためにドローンを自動車で追走しながら実験を行ったとのことで、実際のサービス提供を想定するとまだ実用化には遠い印象を受ける。
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また、電波法によりドローンからの通信が認可されていなかったり、一部の地域住民からは墜落のリスクを危惧する声が上がったりしているなど、サービスの実用化に立ちはだかるハードルはそれだけではない。この辺りの問題は各地で取り組まれているドローン宅配事業にも共通する問題のはずなので、MIKAWAYA21がどのように解決していくのか注目していきたい。