會澤高圧コンクリート株式会社(以下:會澤高圧)は、ドローンと衛星データを連携させ、津波や河川の氾濫から人命を守る精密避難支援システム「The Guardian(ザ・ガーディアン)」を開発した。防災テック市場に本格参入するという。
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巨大地震が発生した場合、観測衛星が捉える各種データと雨天時にもエンジンで⻑時間⾶⾏する産業用無人航空機が連携し、海岸線上空からライブ中継を行う。また、河川の氾濫の恐れがある場合は、ピンポイントで浸水被害場所を数十時間前に予測し、住⺠の早い避難⾏動を促すとしている。
「The Guardian」は、地球観測衛星「G-3」(EOS)によって、河川幅の経時変化を常に捉える。同期型の電子座標軸であるSYNCWORLD™「G-5」は河川の堤体の地形データを含む、対象エリア全域のデジタルツインを管理するという。最大51時間先の降雨量を1kmメッシュで把握する気象観測衛星「G-4」(Meteorology Satellite)からの精密なデータを統合して解析することで、越水の時間を予測するだけでなく「今いる場所が数十時間後に〇センチまで水に浸かる」という水害未来予測を可能としている。
開発には、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の衛星データ処理を担う一般財団法人リモートセンシング技術センター(RESTEC)、エンジンドローン開発のアラセ・アイザワ・アエロスパシアル(AAA)のほか、デジタルクローン技術のオルツ、ゲーム開発のハニカムラボなど複数のエキスパートが参画しているという。
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6月29日〜7月1日に東京ビッグサイトで開催される「第1回地域防災EXPO」において、同システムの概要と500㏄エンジンを搭載した大型エンジンドローンを提示予定。
第1回地域防災EXPO 自治体・公共Week
- 日時:2022年6月29日(水)〜7月1日(金)10:00〜18:00
- 場所:東京ビッグサイト
同社は福島県双葉郡浪江町を舞台に、第1弾を社会実装すると同時に、隣接の自治体などにもネットワーク化を進めていくという。衛星からと空からのドローンが定期的に⾏き交うことで、新たな防災インフラとして定着することを目標としている。