株式会社アイ・ロボティクスは、壁面作業ロボットをコアとした「3D壁面作業システム」によるメンテナンスソリューションを2021年8月より市場投入する。
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同ソリューションは、20m以上の壁面でも足場を組むことなく作業ができるとともに、壁面吸着ロボットとドローンやリフター等を組み合わせた屋内外対応が可能で、従来よりも工期とコストを50%以上削減しながら安全な作業が可能。
昨年度だけを見ても、日本では年間20,000件を越える墜落・転落事故が起きており、191名もの尊い命が奪われた(令和2年度の厚生労働省による労働災害の統計)。これらには、軽微な報告に至らない落下事故等は含まれておらず、また自然災害による足場の倒壊等は含まれていない。
また、高度経済成長期に建築された国内の大規模プラントは建築から数十年を経て老朽化しており、2020年代後半には半数以上の主要プラントが稼働年数50年を越えるとされている。また、大規模プラントは沿岸部に建てられていることも多いため、腐食を防ぐためにも恒常的に内外壁のメンテナンスを必要としている。
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これらの課題に対して、アイ・ロボティクスは「機械化・遠隔化・自動化」による産業基盤のDX化を進めており、高所壁面作業の課題解決のための壁面吸着型の3次元作業ロボットと付随するシステム一式を開発した。
今まで人力に頼っていた高所作業をデジタル技術をもって維持管理することで、設備保全にとどまらずオペレーションそのものを最適化していくことができ、また、高度成長期に建設された設備を効率的に運用することで競争力を高める。
すでに複数個所で現場運用を開始しており、今後は現場からのフィードバックを通して改善と新規機能開発を行っていくという。また、実機デモなどを随時行っており、パートナーとの協業事例などを今後発表していく予定だとしている。
■メンテナンスソリューションの特徴
- 高さ20m超の壁面でも安定した作業が可能
独自の吊り下げ式ウインチ機構と壁面吸着機構、および役務作業機材や制御プログラム等の組み合わせ(特許申請中)により、従来は足場が必要だった高所においても遠隔・プログラム操作によりスムーズに物理検査・洗浄・補修などの作業が可能。 - 特殊な飛行申請を必要としない作業
独自の吊り下げ機構と壁面吸着機構の組み合わせ(特許出願中)により、特殊な飛行申請を不要とし、安全かつ確実に作業を遂行することができる。従来は飛行申請に手間が掛かった都市部でのドローン検査作業も壁面吸着型ロボットを利用することにより飛行申請の手間が大幅に減免される。 - ドローンとの組み合わせ作業が可能
屋上への侵入が難しい建屋の壁面においては、上空に飛行させた特殊ドローンにより壁面吸着作業機の上下左右の移動を補助して運用することが可能。 - 独自の保険カバー
三井住友海上との連携により、アイ・ロボティクスの提供するサービスには対物10億円の補償が付加される。詳しくはこちら。
※屋外でドローンを使用する場合は国土交通省航空局への申請が必要
※実際の作業内容は現場により異なる。また、同サービスに使われる機器単体(ドローンを含む)の販売は計画していない