UAM(都市型エアモビリティ)の最先鋒といえばEHangが挙げられる。いち早くUAMにピポットして業界を牽引するリーディングカンパニーに成長した。その同社主力製品である旅客機型AAV「EHang 216」が、日本での無人・自律型の初の試験飛行に成功したことを発表した。EHang 216は、この試験飛行に先立ち、現地のパートナーとともに国土交通省の試験飛行許可を取得した。
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またEHang 216は、日本で屋外での試験飛行の許可を得た最初の旅客用AAV(自律型航空機)となる。試験飛行は、岡山倉敷水島航空宇宙産業クラスター研究会(以下、MASC)とEHang社が岡山県笠岡航空基地で開催したイベント「Leading the Revolution of Urban Air Mobility」で行われた。今後、EHang社とMASCは、日本における新しい航空輸送に関して協業していく予定だという。イベントで、内閣官房長官の加藤勝信氏は以下のようにコメントした。
現在、世界の多くの企業がこのような空飛ぶ自動車のプロジェクトを立ち上げ、研究開発や実証実験を行っています。政府としては、航空規制を積極的に改善するとともに、民間企業を適時適切に支援していきます。
来賓として、岡山県倉敷市の伊藤香織市長、岡山県笠岡市の小林嘉文市長、倉敷商工会議所会頭の井上峰一氏、笠岡商工会議所会頭の杉本哲也氏などが出席した。衆議院議員の橋本がく氏からは以下のコメントが寄せられた。
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日本初の空飛ぶ自動車の試験飛行が岡山の地で行われたことを大変うれしく思います。空飛ぶクルマは、成長産業の新世代として大いに期待しています。官民連携による社会サービスとしての空飛ぶクルマの開発を期待しています」と述べています。
2018年、日本政府は「空の交通革命に向けた官民協議会」を設立し、「空の交通革命に向けたロードマップ」を策定した。同協議会は、地方から都市部へと段階的に拡大しながら、2023年までに空飛ぶクルマを活用したモノやヒトの空輸のビジネスサービスを開始することを目指している。このロードマップによると、国土交通省航空局では、空飛ぶ自動車の型式・耐空性の安全基準やパイロットの認定など、関連制度の検討・改善を進めている。
EHang社にとって今回の試験飛行は韓国に続くアジアでの新たなマイルストーンとなる。EHangは、都市における空の移動革命を牽引してさらに多くの人々が新しい未来のライフスタイルを楽しむことができるよう、さらに多くの国、地域での試験飛行の実績を広げていくという。