調査に使用したドローン(ACSL-PF2)
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株式会社自律制御システム研究所(以下:ACSL)は、兵庫県たつの市において2021年3月10日~11日に実施された、補助者無し目視外飛行(Level3)による鳥獣害調査に国産ドローン(ACSL-PF2)を提供した。なお、同取り組みは、兵庫県「令和2年度ドローン先行的利活用事業」の事業テーマ「鳥獣対策(シカ等の生息状況調査)」の1つで株式会社T&Tが実施した。
野生鳥獣による農作物被害額は2019年度で158億円となっており、森林の被害面積は全国で年間約5千haで、このうちシカによる被害が約7割を占めると言われている。最近では、鳥獣害対策にドローンを活用する例も見られており、鳥獣の個体数や生息域の調査、追い払いなどに活用されている。人が踏み入れにくい山間部での調査にドローンを用いることで、人手による労力やコストを削減し、より広域の調査を短時間で実施することが可能。
ACSLは国産の産業用ドローンを開発しており、物流、インフラ点検、災害等、様々な分野で採用されている。ドローンの制御を担うフライトコントローラを自社で開発しており、セキュアで安心なドローンの社会実装を推進している。特に、全国的にも事例の少ない補助者無し目視外飛行(Level3)について、多くの実績を積んできたという。ACSLは、これらの経験を活かし、同取り組みにおいて国産ドローンの提供および飛行のサポートを実施した。
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■概要
- 実施日:2021年3月10日(水)~11日(木)
- 場所:兵庫県たつの市(播磨科学公園都市)
- 目的:シカ等の生息状況調査について、以下の2点を検証した。
・ドローンを用いた空撮調査の優位性(安全性、効率化、高精度化)
・LTE通信を用いたレベル3飛行による遠隔地調査の効果 - 内容:播磨科学公園都市内でLTE通信を用いたドローンの遠隔操作と映像の伝送を行い、日中における都市内のシカ等の生息状況について、赤外線カメラを用いて調査した。
■結果
徒歩では入ることが難しいエリアの上空75mからドローンで撮影し、ニホンジカを確認。4K可視光カメラではニホンジカを確認することができなかったが、赤外線カメラを使用することにより、対象の判別が可能であることが分かった。