共同研究で開発した大型機体 エアロスプレーヤー「AS16」
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イームズロボティクス株式会社は、地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターと株式会社日立システムズとの共同研究で準天頂衛星「みちびき」の補正情報を受信でき、4G LTE対応が可能な16L農薬散布機体を開発した。
AS16の折り畳んだ状態
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同機体は、液剤を最大16L搭載可能で散布飛行時間最大20分となっており、一度の飛行で2haの面積を散布することができる。また、機体には高度を維持するためのレーザーレンジファインダーを搭載し、地面との距離を測定する事で、気圧計だけでは不安定な対地高度維持を補助する。モーター軸間1800mm、最大離陸重量48kgと大型だが、機体の6本のプロペラアームと散布ノズルアームは折りたたむことができるので軽トラック等での運搬も可能。
従来のGNSS受信機器でも準天頂衛星からの信号は受信可能だが、さらに高精度の位置情報を得るためには準天頂衛星からのL6信号(センチメーター級測位補強信号)を受信・解析しドローン本体へフィードバックする必要がある。同機体にはそれらの処理を可能とするユニットを機体内部に搭載している。
(右)GNSSアンテナ(左)準天頂衛星受信アンテナ
準天頂衛星補正情報利用の利点としては地上側にRTK基地局などの基準局が不要なこと、開始前の測量作業が不要になることだという。また、専用SIMを内装し、4G LTE経由で機体パラメーター等の情報を遠隔地で確認が可能になるほか、将来的には遠隔地からの指示でドローンを飛行させることも可能となる。さらに後々普及が期待されている5Gでの利用も視野に入れ今後対応予定だとしている。