商業用ドローン市場が2022年までに20億7000万ドル、日本円にして約2484億円に達する見込みであることが、グランドビューリサーチから発表された。
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ドローンアプリケーションの広がりに伴い、農業と政府がドローン市場を先導することとなる。軍事の国土安全保障アプリケーションに加え、法の執行、災害救助や土地管理に関連する他の連邦機関の影響により、ドローンの使用はますます増える見通しだ。
現在、連邦航空局(FAA)は、飛行制限の規則を理由に商業用ドローンのアプリケーションを制限している。しかしこれから7年もすれば、ドローンは領空を完全に舞うこととなるだろう。レポートで公表された専門家の予測は、次の通りだ。テクノロジーの向上がドローンの自動無人飛行、安全機能を可能にさせる。このテクノロジーが小売などの分野で商業用アプリケーションの新しい扉を開き、さらに大きい市場シェアを実現するだろう。
小売業界やeコマース業界では、できるだけ最短時間での配達ができるよう、GPSプログラムのドローン使用に取り組んでいる。アマゾン社は2015年、配達用の無人航空機(UAV)が活動できるよう、安全問題などで気をもむ当局に「配達専用空域の割り当て」を提言した。しかしこのような提言は、特に米国では政府規制によって足止めを食らうに過ぎない。一度承認されれば、産業に良い影響を与えるべく実現されるだろう。
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それらの政府規制は、各地域における商業用ドローン市場の経済効果を見積もる際に重要な指標となる。レポートでは現在、商業用ドローン市場のリーダーは米国だとしている。しかしながらその厳しい規則が商業発展の足を引っ張ることで、他の地域に追いつかれる日もくるかもしれない。
商業分野での高い生産力、アプリケーションの増加が、北アメリカをドローン産業トップの座へと導いてきた。しかし、ヨーロッパ諸国において規制が緩和され、法の執行・農業アプリケーションによってドローンの使い道が増えたことが、ドローン産業全体に良い影響を与えている。
商業用ドローン市場が地域にもたらす経済的影響は、長い間「潜在的利益」とうたわれてきた。米国が危機感をもって素早い行動をとらないならば、産業を活かすため規則を緩和している日本などの国が、商用ドローン市場の最前線に躍り出るかもしれない。