サンシャイン水族館は、深海の調査研究の促進を目的として、水中ドローンを使用した調査活動を開始した。
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現在サンシャイン水族館が生物採集に力を入れている「深海の入口にあたる水深200m付近」に関しては、現状あまり情報収集がなされていいない。水中ドローンを活用し、標本でしか見たことのない生物の生きている状態の映像や生息環境など様々な情報を集め、広く発信(中継も可能)することで、水族館での今後の生物展示や生物採集に活かすとしている。
10月に実施した水中ドローン実験の様子
水中ドローンの映像には深海ゴミも映りこんでおり、この活動を通して環境問題からくる深海の生態系への影響、海に沈むゴミ問題などを含めた調査研究を行い、将来的には近隣の学校への特別授業も視野に入れている。今後は、月1~2回程度、水中ドローンを活用した深海調査の実施や、マニピュレーター(遠隔操作できるロボットアーム)などを用いた生物採集も検討している。
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導入されたFullDepth DIVE unit 300
サンシャイン水族館の今後の取り組み
地球温暖化による生態系の危機的な状況や、海洋ゴミ・マイクロプラスチックの問題など、地球の環境変化に関しての未来の予測シナリオとしては非常に悲観的な見方が広がっている。
水族館は多くの人に“命の尊さ”を感じてもらい、生物や地球環境に興味を持ってもらう生涯学習の場としての普遍的な使命を持っている。
サンシャイン水族館が今後の調査研究分野の1つとして掲げた「水中ドローンによる深海調査」により得た貴重な情報は、様々な環境問題による深海での生態系への影響をはじめ、社会的課題を共有できる第三者との協力事業も視野に入れつつ、水族館の専門性を活かしていく予定。