ドローンを使って空から地上を計測するのはここ数年で当たり前になっている。ポイントはどんな技術を使ってどんなデータを収集するかだ。目的にあわせて様々なタイプのドローンやオプションの組み合わせが考えられるが、シリコンバレーを拠点にするAppolo Robticsは、AIコンピュータを使って1度で複数のデータを計測できるドローンを開発し、CESで初めて発表した。
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展示されていたのはシングルロータータイプ
その名もずばり「Surveyor 3」と名付けられたドローンはオーダーメイド対応で、見た目はクワッド式だが4つのアームに付いているローターの下にもう一つずつローターを追加してホバリング能力を高めることができる。
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フライト時間は約36分とやや短いがシステムを再起動させることなく簡単に交換でき、30秒程度で再び飛び立てるので結果的に調査にかける時間を短縮できる。専用コントローラはレンジが4kmあり、ジョイスティックで操作するが複雑な起伏でも正確に計測できるよう全体がバランス良く設計されている。
GPS、LiDER、サーモカメラの3つが搭載されている。
20メガピクセルの30倍ズームカメラが搭載されているほか、D-GPS/RTK/ppkと、LiDAR、サーモカメラの3つを搭載し、それぞれのデータを同時に収集できる。データもリアルタイムで処理したものをモニタリングできタブレット上などで切り替えながら確認できる。自動運転車にも使われるnVIDIA TX2で処理能力を高め、AIによる画像処理を可能にしている。処理されたデータはリムーバブルSSDにも保存でき、
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計測したデータはタブレットで画面を切り替えながらモニタリングできる
ドローンの開発は約2年かけて行われ、今後も調査に特化したドローン開発を進めるという。「会社の規模は小さいがロボティクス技術全体を扱う多方面の専門家が集まっているので様々なアイデアを組み合わせていきたい」とも。パートナーにはソニーやnVIDIA、Verizonの名前があり、CESに出展していた3Dセンシング技術を開発するOUSTERのブースでも「Surveyor 3」が展示されていた。今回の出展目的はドローンのニーズ調査とパートナーをさらに拡げるためだという同社が、次にどのようなドローンを開発するのかが楽しみだ。
OUSTERのブースに展示されていた「Surveyor 3」