Qualcomm社は現地時間の9月10日、子会社のQualcomm Technologies,Inc.が消費者ドローン及びロボティクス向けの58×40 mmの高性能ボードQualcomm® Snapdragon Flight™を開発したと発表した。
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Qualcomm Snapdragon FlightはQualcomm® Snapdragon™ 801プロセッサをベースに、ロバストなネットワーク接続と最新のドローンソフトウェア及び開発ツールを新たに提供し、次なる消費者ドローンを産み出す最先端のモバイル技術となっている。
今日のドローンは、撮影、ナビゲーション、通信等の機能が別々のメーカーによって提供されており、価格と容積に大きく影響している。Qualcomm Snapdragon Flightはモバイル業界を代表する技術を一つのボードにまとめることで、OEMメーカーがより軽く、小さく、安価で、簡単で、バッテリーの長持ちする優れたドローンを製造できるようにする。
とQualcomm Technologies, Inc のProduct Management部門副顧問 Raj Talluri氏は説明する。
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またQualcomm Technologiesは、消費者ドローン及びプロフェッショナル向けドローンのトップメーカーで電気航空機産業に多くのイノベーションをもたらしてきたYuneec社が、Snapdragon Flightを活用する最初の企業の一つとなることも発表した。Yuneecは同プラットフォームを利用したドローンを2016年中にリリースするとしている。
Snapdragon Flightは進化した処理能力、Qualcomm® Hexagon™ DSPのリアルタイムコントロール、内蔵されたQualcomm® 2×2 Wi-Fi® 及び Bluetooth®との接続、そして高い精度で現在地を特定する全地球航法衛星システム(Global Navigation Satellite System、GNSS)を提供する。また同製品は、ドローンユーザーの要望に応え以下の機能も備えている。
4K映像
高画質の4Kカメラ、映像の補正および処理、720pの一人称視点映像
進化した通信およびナビゲーション機能
デュアルバンドの2×2 802.11n Wi-Fi、Bluetooth 4.0、5 Hz GNSS位置測定、Hexagon DSPのリアルタイムコントロール
ロバストなカメラ及びセンサー
4K ステレオ VGA、オプティカルフローカメラ、慣性計測装置(Inertial Measurement Unit)、気圧計、追加センサー用ポート
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Qualcomm® Quick Charge™ テクノロジー
動画/静止画処理の合間での素早い充電
航空撮影、自撮り、スポーツ撮影など、ドローンは幅広いアプリケーションに用いることができるため、4K画質での撮影は必須機能だ。4K UltraHDで撮影できるQualcomm Snapdragonプロセッサを用いて500以上のデバイスをデザインしてきたQualcomm Technologiesは、全てをSoCで統合し、消費者に4K映像を届けることを得意としてきた。同様の技術を消費者ドローンでも提供することは自然の流れだ。
とRaj Talluri氏は言う。
Snapdragon 801は人気スマートホンにも用いられており、2.26GHzのクアッドコアQualcomm® Krait™ CPU、Qualcomm® Adreno™ 330 GPU、Hexagon DSP、ビデオエンコーダエンジン、そして2つの画像処理プロセッサを搭載している。今回発表したQualcomm Snapdragon Flightと合わせて、障害物検知やビデオスタビライゼーションといったドローンの機能の開発をサポートするプラットフォームを構築する。
なお、Snapdragon Flightは現在指定されたOEMメーカーのみに提供されており、2016年中には一般向けに発売されるドローンに搭載される予定となっている。