測量メーカーのTrimble社は、航空写真、農業、点検等を目的とした位置情報付き動画や写真を撮影するUAV「ZX5」を発表した。ZX5は、目的の場所へより早く辿り着くことができ、現場および事務業務の両方における生産性を向上させる正確な位置情報も提供できることが特徴である。
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無人航空機は、空間情報を用いた航空写真や点検作業のあり方を変革し、我々の社会へ良い影響を与える強力なツールだ。弊社のポートフォリオにマルチコプターというソリューションを追加することで、様々な環境で働く顧客に対し価値の有る正確な空間情報を提供し、選択肢を増やすことができる。
とTrimble社Geospatial部門のプロダクトマーケティングディレクターTodd Steinerは説明する。ZX5のリリースにより、Trimbleは固定翼とマルチコプターの二種類の無人航空機を提供することとなり、消費者の具体的な用途に対応することができる。先日紹介したソニーが立ち上げたエアロセンス社のライナップもマルチコプターと固定翼である。これはドローンメーカーとしての潮流なのだろうか?
Trimbleの固定翼航空機UX5は牧場、鉱山、運河、洪水地域、森林等広く大きい環境において長時間の飛行を提供する。一方で ZX5は建物、立ち入ることが困難な場所、工事現場等といった場所や、航空写真のアプリケーション等に最適である。
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さて今回リリースされたZX5は、狭いスペースでの写真撮影が行われるような業務が日常的に行われる仕事で最も威力を発揮する。垂直方向の離着陸能力は、固定翼の航空機の操作が困難となる場所や障害物のあるような場所でも活躍できる。発射台の必要が無く、組み立ても簡単で、航空写真や点検作業に使える位置情報付きの高精度な写真撮影機能もある。
具体的には、ZX5にはGSD(Ground Sample Distance)が1mmの16メガピクセルカメラが搭載されている。また装備次第では水道、油、ガスのパイプライン等といったインフラの点検に向けたライブビデオ映像も撮影可能だ。更に、撮影されたデータをTrimble Business Center Photogrammetry Moduleソフトウェアにインポートすれば、専門的な知識や経験が無くても高解像度なオルソ画像、数値標高モデル、点群、体積計算や3Dモデルを作成することができる。またTrimbleの最先端のInpho UASMaster モジュールに組み込めばフォトグラメトリー処理も行うことができる。
ZX5はFAA(連邦航空局)による規制の例外条項(333条)としての承認も既に受けている。