Drone編集部でも何度か取り上げているパッセンジャードローン(有人飛行ドローン)。2018年となりますますの盛り上がりを見せている。未来の高級自動車はロードスターではなく、パッセンジャードローンかもしれない。現に高級車メーカーのポルシェは無人飛行機のデザインに取り組み始めたとのことだ。またメルセデスは、数年前からドローンを展示会で出展している。いよいよモビリティの雄自動車企業も道を走るだけでなく空にも目を向け始めている。
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決して驚くようなことではない。「アーバン・エア・モビリティ」はドローン産業界においてかなり話題になった最新トピックでありCES2018でもホットだった。。テクノロジー会社は現代、最もイライラを引き起こす「交通」の問題を解決しようとしている。もちろん航空産業の動きもある。今回は自動車というモビリティから見たパッセンジャードローンについて考えて見たい。
空飛ぶ自動車というと、SFで描かれる未来の世界を思い出してしまうが、パッセンジャードローンはSFの世界に限った話ではない。昨年、初のドローンタクシーの実証実験がドバイで開始された。まだ、観光客向けという形ではあるが、安全性の面でもドローンの性能は証明されている。恐らく世界で最も先進的な考え方を持つ国であるドバイは、2030年までに旅客移動の25%を無人運転によるものにしたいと言う考えを示している。
ドバイで使用されたドローンはVolocopter社により製造されたものである(E-hangではない)。同社は昨年、高級車メーカーやポルシェのライバル企業でもあるダイムラー社から3000万ドルの投資を受けた。高級車メーカーとして名高いVolvoの親会社として知られる中国の自動車製造会社Geelyは飛行自動車の会社として有名なTerrafugiaを昨年買収した。数年前のCESでパッセンジャードローンを披露したドローン会社Ehangも業界の様子をうかがっているとのことだ。
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旅客用ドローンの技術が既に存在する中で、それを広く、アーバン・エア・モビリティという形式で使用することになるのはまだまだ先のことになりそうである。ドローンが空中で十分に機能するためには、しっかりとしたドローン用空中交通管理システム(UTM)の導入が必要である。安全規則も吟味され、免許システムが導入される。現在の自動車に適用されている規則がそのままパッセンジャードローンに適用されることが可能な訳もなく、各家族が移動用にドローンを所有するようになれば、現在の旅客飛行機のシステムでも適用できないだろう。
しかしながら、同時に、世界中の自動車会社は独自ブランドのエアカーの開発に勤しんでいる。日々の通勤が400フィート上空で起こるようになったら、豪華なドローンに乗ることができるかもしれない。
間も無くパッセンジャードローンが当たり前の世界になるだろう。我々はそんな2018年に生きている。