様々な分野で有効活用が期待されるドローン。今回はオーストラリアのテレビコマーシャルにドローンが活躍したので紹介したい。VICE Media社のクリエイティブ集団Virtueと共に、オーストラリアの自動車メーカーHoldenは、ドローンを取り入れたAstra VXRのテレビコマーシャルを制作した。
- Advertisement -
Astra Vs Drones(TVCM) | Holden Australia
VICEは20年前にフリーペーパー出版社として起業され、現在は35カ国以上で展開、2016年には売り上げ約1000億円超える予定で、大きなメディアへと変貌を遂げた。近年はオンラインで提供している文化、スポーツ、音楽、ファッション、テクノロジーと洗練されたジャーナリズムがミックスされ人気だ。The Creators Projectのような世界中の新しいアートに関するプロジェクトコンテンツも大きな話題を呼んでいる。
ディレクターのBradley G Munkowitz氏(以下:GMUNK)は、「Astra VS Drones」のショートフィルムとテレビコマーシャル制作のためにアメリカから参加した。GMUNKは2009年からIntelの後援のもとローンチされているVICEのテクノロジーチャネル「The Creators Project」に深く関わっており、映画「Tron Legacy」のオープニングタイトルのコンセプト作りと制作等、ハリウッ映画のクレジットにも名を連ねている。
光の操作に使った数々の技術は、本作品をアートフィルムに近づけ、ドローンと車の競争を光、フォルム、色、パフォーマンス、そしてテクノロジーの美しいダンスへと変貌させた。
- Advertisement -
とGMUNKは語る。
Astra Vs Drones(Short Movie)
この撮影のために作られたドローンが10機。色を自由自在に変えることのできるLEDが備え付けられている。 ドローンのバッテリーは約8分間。8分が経つと、回収に行き、一旦停止させてから充電可能な電源を新しいものと入れ替える。ドローンのフォーメーションでLEDが動くレーストラックをAstraのために描き出す。このプロジェクトは、消費者をオーディエンスのように扱うことがコンセプトであるという。Holden社によると、ドローンを用いて動くレーストラックを生成するのは世界初の試みだという。
センスの良いHoldenのような自動車ブランドは、コンテンツに付加価値があるならば、問題無いことが分かっており、企業文化に沿ったストーリーを作りあげている。
とVICEのオーストラリア・ニュージーランド担当のディレクターMichael Slonimは言う。
Holdenは、オンラインのショートフィルムといくつかの30秒テレビコマーシャルを合わせたAstra対Dronesキャンペーンはブランドの新しい方向性と考え方を提示したとしているが、どれだけの予算だったかは、明かしていない。 HoldenのMarketing & Customer Experience部門のエグゼクティブディレクターGeraldine Davysは
- Advertisement -
Holdenブランドの今までのやり方を考えなおし、新しい領域を開拓する。これからのHoldenは、今までの伝統とは一味違うかもしれないが、引き続き顧客にとって革新的で馴染みやすいコンテンツを提供する。Astra対Droneはまさにこれの象徴となる例で、確実に視聴者を注目させハッとさせるショートフィルムとなっている。
と説明した。果敢にドローンと新しい取り入れ、自動車とのコラボレーションはHolden社の新しい側面とブランドを構築するためには十分な演出作品となったと言えるだろう。