株式会社アイ・ロボティクスは、2017年6月20日から22日にベルギー・ブリュッセルにて開催された「COMMERCIAL UAV EXPO EURO 2107」の商業用・産業用ドローンの動向をまとめた調査レポートを無償配布している。
- Advertisement -
調査レポートは、出展社数52社、来場者数約500名以上の参加があったCOMMERCIAL UAV EXPO EURO 2107で開催された様々な展示やセミナーの内容を26ページにわたりレポートしている。主なレポート内容は以下の通り。
議論の的は各国バラバラの規制状況と規制の統一
同展示会が開催される数日前に欧州連合が、高度150メートル以下の空域でのドローン飛行対してEU全体で統一的に適用する規則を定める枠組みの青写真を発表した。これは、2019年までにドローンの機体およびパイロットに対して登録制を実施し、既存の航空管制システムにドローンを統合していくことをねらいとしたもの。同時開催のセミナーでは2019年に向けて欧州28ヶ国がどのように規則を統合し、EUのドローン市場の統一を図っていくのかという話題が取り上げられていた。
- Advertisement -
明らかにされた各国の違い
ドローンの機体やパイロットの免許などについて、現在の欧州各国では大きな違いがあることが判明。ベルギー、ドイツ、フランス、オランダはドローンの規制が厳しく、新たな活用分野におけるテストは研究開発で許可された一部の大学や研究所でのみ許されているという。規制が緩和されているイタリアでは、様々な分野での開発や導入が進んでいる。今回の展示会でイタリア企業によって取り上げられたインスペクション用ドローン(風車やタワーなど大きな建造物への検査、点検用ドローン)も実用化、販売されてる。
免許の問題も深刻となっている。各国でのルールが全く違うため、それぞれの国の地形や状態などに精通していなければならず、同時にその国の免許をもっている者しか操作できない。国境付近における地形データ収集の際には、二つないし三つのルールが混在することもあるという。
農業用、調査・点検用、建築用ドローンの動向
農業に特化したソフトウェアやサービスの提供に関しては、3社が出展。同レポートでは、セルビアのAgremo社を詳細に解説している。調査・点検用ドローンでは3社を取り上げて解説する。建築用ドローン分野では、スウェーデンの1社が出展。土地の3Dマップを容易に作成可能な、ドローンならではの建築用ソリューションを紹介する。