Kadet Defense System JX 2 Aerial Target
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ドローン産業の盛んなアメリカ、中国以外にも多くの国がドローン産業に携わっている。これから数回にわたって国別のドローンの産業状態を取り上げていこうと思う。今回はインドのドローン市場についてだ。インドは、国内ドローンの法律や規制における制限にもかかわらず、急速に発展している。インドではインフラや農業の効率的な測量やマッピングのためにドローンが求められていると同時に、国防産業で活用するためにも国内外からドローンを買い求めている。インドでのこうしたドローン需要の増加に伴い、国中で多くのドローンベンチャー企業が生まれ、期待されている。近年の上位企業は以下の通り。
上位10企業
Kadet Defense System
2005年にAvdhesh Khaitan氏によって設立されたKadet Defense System(Kadet)は、2008年インド空軍と海軍に無人標的機を提供することから始まった。一度の試験利用で、Kadetはインド国防省と無人標的機の契約を結んだ初の会社となった。またKadetは、フランスの民間航空機メーカーであるインド・エアバス(Airbus)社との共同販売の契約も結んだ。Kadetの国防システムは最大のものとなるであろう。少なくとも現在のインドにおいて、最大の軍部寄りベンチャー企業と言えるだろう。
Skylark Drones
民間寄りのベンチャー企業はSkylark Dronesだ。同社のドローン利用は鉱業やインフラ、農業(具体的にはマッピングや穀物監視、検査など)に焦点を置いている。Skylark Dronesは、会社が作って販売するのではなく、オーダーメイドのドローンを提供しているほか、収集したデータを分析・簡素化して顧客に提供も行っている。2014年の設立以来、バンガロール警察やインディアン・オイル社などに商品を提供している。
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Aarav Unmanned Systems
2013年に4人の大学生によって設立されたAarav Unmanned Systemsは、2つの独自ドローンプラットフォームを製作している。さらに農業や産業において、ドローンを使ったマッピングやモニター(監査)、検査などのサービスも提供している。
IdeaForge
IdeaForgeは長年にわたり活躍しているベンチャー企業である。2017年にムンバイで設立し、「NETRAクアッドコプター」で名を上げた。NETRAクワッドコプターは2012年にムンバイ警察が群衆の監視に利用して以来、2015年のネパール地震での救助活動でも被災者の捜索で活躍した。
OM UAV Systems
2012年にデリーで設立したOM UAV Systemsも、ドローンの製造を行っている。5種類もの固定翼のマルチコプタードローンを、民間用にも軍部用にも製作している。
Samhams Technologies
アーンドラ・プラデーシュ州ネルールに本社を構える3人の企業であるSamhams Technologiesは、パイロット便などの商用や軍部用の活用において、多種多様なオーダーメイドのドローンを製造している。
Sree Sai Aerotech
チェンナイに本社を置くSree Sai Aerotechは、農薬散布用のマルチコプターや農場マッピング用ドローンなど農業用ドローンの製造を行っている。
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Edall Systems
バンガロールのEdall Systemsは、マッピングや建物査察、測量などのサービスをそれぞれの目的に合ったドローンにより提供している。
Airpix
ナビムンバイに本社を置くAirpixは、他社とは一味違ったベンチャー企業だ。普通のマッピングや測量などのサービスも行ってはいるが、加えて映画やメディア向けの空中写真も提供している。さらに、空中写真とデータ収集によりドローンパイロットの訓練も行える。
Indrones Solutions
Airpixと同じくナビムンバイに本社があるIndrones Solutionsは、2013年に設立し、ドローンを利用した測量、マッピング、穀物監視、空中写真などのサービスを行っている。
インドでドローン活用に注目する企業が次々と急速に出現していることは、驚異的なスピードでドローン市場が発展していることを物語っている。民間ドローンの売り上げだけでも1500アメリカドル(約16億円)に及ぶ。確実に今のインドではドローン需要があり、こうした企業がその需要に答えている。