DRONE RACER初のオフィシャルレースイベント開催!
2017年7月29日(土)~30日(日)、クルマのテーマパークMEGA WEB(東京都江東区)にて「第1回ドローンレーサーイベント」が開催された。取材で訪問した29日には、事前申し込みを行った30名のレース参加者や、8名のレーシングスクール参加者をはじめ、当日参加できる体験会にも多くの来場者が訪れた。
- Advertisement -
1日密着させていただいた赤池雅光さんと勇哉くん
イベントはその場ですぐにDRONE RACERを遊ぶことができる「レッツ トライ ドローンレーサー」、事前予約で技術練習ができる「レーシングスクール」、本格的なレースが楽しめる「オフィシャルレース」の3本立て。さまざまなレベルでDRONE RACERの魅力に触れることができる。今回はレーシングスクールとオフィシャルレースに参加した赤池雅光さん、勇哉くん親子に密着取材させていただいた。
- Advertisement -
10:30 会場到着。まずは申込受付にて手続きと車検
会場に到着するとまだまだ準備中。コースは左回りのオーバルコース
臨海副都心線「東京テレポート」駅近くに、会場のMEGA WEBはある。10:30には会場に到着していた赤池さん親子は少し緊張しながらも11:00の会場オープンが待ちきれない様子。
ピットに到着してまずは箱からDRONE RACERを取り出す
- Advertisement -
会場がオープンするとまずは受付を済ませ、ピットに場所を確保。機体を箱から出し、ちょっとそわそわした感じ。次は車検(機体検?)に挑む。今回はDRONE RACERの特長である35cmの低空ホバリングに限定したレースになるため、機体をPCに接続して設定を確認。赤池さん親子の機体も問題なくクリアした。
車検場で機体をチェック。問題なくクリアした
機体をPCに接続して設定のチェック。DRONE RACER設定用アプリ「セッティングマネージャー」ではいろいろな設定の変更もできる
11:00 レーシングスクール開校
レーシングスクールにはお父さんも参加。勇哉くんの操縦を見守る
赤池さん親子はまずDRONE RACERを使いこなすための操縦方法を学ぶレーシングスクールに参加。ここでレースに向けてレベルアップを図る。勇哉くんだけでなくお父さんの雅光さんも参加したが、ここで意外な事実が発覚。勇哉くんが上手い。スクール参加者の中でいちばん速いくらいだった。お父さんも自分よりも速い勇哉くんにいい意味で苦笑いだった。
無事どころか、堂々とレーシングスクールを卒業
お母さんとお姉さんも交えて勇哉くんの予想以上の速さに大盛り上がり!
12:30 オフィシャルレース開幕
ついにオフィシャルレースが開催。ここでは勇哉くんがエントリー。お父さんはサポート役だ。レース参加者は30名。4機一組で飛行させ、練習飛行を2分間したあと予選2分間の周回レース。予選の順位で下位から4機ずつが決勝レースを行い、その組の1位が上位の組へ勝ち抜ける京商R/Cカーレースではお馴染みのシステムだ。例えば予選30位~27位の組が決勝をまず行い、その中でトップゴールした選手がその上位3名の決勝組に勝ち上がり、もう一度決勝飛行ができるという仕組み。理論上、予選で下位に沈んでも勝ち上がりを繰り返せば決勝で上位に食い込むことができる。
「bpod」をデザインした根津孝太氏。ご自身もこのあとレースに参加して楽しんでいた
まずはドライバーズミーティングで全体のルールの確認を行う。そこには発売されたばかりの「bpod」を手にしたデザイナーの根津孝太氏も。今回は自らデザインしたDRONE RACERでレースも参加している。
初めてのレース参加に親子で協力しながらスタート準備
勇哉くんも、練習飛行のあと、ついに予選スタート。大人に混じって飛行させ、2分間で何周できるかを全体で競う。心配そうなお父さんをよそに、ここでも勇哉くんが大躍進!クラッシュするほかの機体に構わずマイペースで飛行を重ね、見事4人中の2位でゴール。予選は周回数を競うものなので、ライバルと競り合うよりも淡々と飛行させるほうがタイムが出やすい。そんなところを感覚でわかっているかのようだ。
スターティンググリッドを見つめる勇哉くん
順調に周回を重ねる勇哉くんの機体。初めてのレース参加とは思えない安定感 Photo:平城 剛
全組の予選が終了するとすぐに全体の結果が掲示板に張り出された。そこにはなんと全体30人中10位の勇哉くんの名前が!これにはお父さんもびっくりだ。ピットに戻ってからも興奮冷めやらぬ雰囲気で作戦会議を行っていた。
10位に勇哉くんの名前が!その下位にはR/Cカーレースで常連のベテランの方々の名前がズラリ
張り出された予選結果で自分の名前を見つけてびっくり
ピットに戻って盛り上がるふたり。気合もさらに入ったよう
15:30 オフィシャルレース決勝スタート
レースはラップタイムカウンターシステムで1/100秒まで計測。リアルタイムで順位もわかる
ついに決勝レースがスタート。下位グループから4機ずつレースをすすめていくため、全体10位に入った勇哉くんは少し待ち時間がある。そのあいだお父さんと二人でほかのレーサーの決勝レースを観戦していたが、その後姿は心なしか緊張感も漂う。
ライバルの決勝レースを観戦するふたり
そしていよいよ勇哉くんの組が決勝を迎えた。予選10位クラスのメンバーともなるとR/Cカーレースの常連の方もいるくらいハイレベル。勇哉くんの組は1/4ファイナルとなり、メンバーは予選順位8位・10位・12位+勝ち上がりの1名となる。もしこの決勝で勝てば1/2ファイナルに勝ち上がり、そこでも勝ち上がればグランドファイナル、つまり最終的な優勝者を決める決勝に進出できる。
決勝レースに挑む勇哉くん。隣りにいるのはR/Cカーレース常連の杉尾さんと水口さん
緊張感が高まる中、レースがスタート!スタートからライバルはキレイに飛行を重ねじわじわと勇哉くんが離されていく。お父さんも心配で目が離せない。そのような中、勇哉くんがクラッシュ。その後、焦りもあるのか、クラッシュを重ねてしまう勇哉くん。残念ながら勝ち上がりにはならなかった。
先を行く水口さんの機体を追いかける勇哉くんの機体
お父さんも心配そうに見守る
しかし、退場してくる勇哉くんはどこか満足げ。お父さんも誇らしげに勇哉くんを見つめていたのが印象的だった。初のレース参加の中でのこの健闘、勇哉くんにとってもお父さんにとってもとても貴重な経験となったのではないだろうか。
レース後に戻ってくるふたり。ふたりとも健闘に誇らしげだ
レース後にお父さんの雅光さんにお話をうかがうと、
父の威厳ではないが、オレのほうが絶対できるぞ!と常に見せ続けなくてはいけないのに、レーシングスクールで勇哉が予想以上に上手でいきなり打ち砕かれた(苦笑)。勇哉はゲームも上手いし、ラジコンもやらせたらうまくハマるんだろうと思ってはいました。勇哉の活躍をみて、初めてでもこれだけできたのでぜひちゃんと練習させてみたいと思います。
と、息子さんの意外な面を知れたに喜びを感じているようだった。一方、勇哉くんは、
レースとかは好き。スポーツカーのラジコンは持っているけど、普段は「スプラトゥーン」みたいなゲームをやるほうが多いです。
と、ちょっと冷めたコメント(笑)。しかし、次回もこんなイベントがあったら参加したいか聞いてみると「出てみたい!」と笑顔で答えてくれた。あとで雅光さんにおうかがいした話だが、家に帰るとお母さんに「がんばったよ!」と誇らしげにレースの様子を説明し、さっそく自宅でDRONE RACERの練習に励んでいたとのこと。この日初めて会った筆者にはあまり感情を表に出してもらえなかったが、内心はかなり楽しかったのだろう。
赤池さん親子に密着させていただいて感じたのは、DRONE RACERは親子のコミュニケーションツールになるのだということ。赤池さんも仕事に忙しく、普段なかなか勇哉くんと触れ合うことができないそうだが、この日はDRONE RACERを中心にいろいろなことを話し、勇哉くんのいろいろな面を知ることができたのではないだろうか。
帰りにはしっかりと近くのショップで自分用のDRONE RACERを吟味するお父さん。親子で腕を磨いて次回のレースでは好成績が期待できそうだ。