Intelligent Energyは、物流および在庫管理事業を運営するPINCにドローン向け空冷式燃料電池システムの供給を開始する。Intelligent EnergyがUAV向けに燃料電池を供給するのはこれが初めてで、技術を商品化し企業として一歩前進する。
- Advertisement -
PINCは、ドローンを使用したグローバルサプライチェーンにおける在庫管理事業として知られており、世界最大級のメーカーから小売業者、契約物流業者の倉庫管理、完成車の物流などで在庫管理ロボットソリューションを提供している。同社はサプライチェーンにおけるドローン市場を、物流を超える革新的なアプローチだとしている。
Intelligent EnergyのUAV向け燃料電池システムは、より長い航続時間、迅速な充電能力や、最大積載量への柔軟性への対応が可能となり、様々な課題に取り組んでいる。これは点検、捜索、救助、映画、写真などUAVの応用が増加しつつある商業分野で顕著化されている。
PINCは在庫ロボティクス事業の一環として、バッテリーで動くUAVと並び、燃料電池を動力とするドローンを運用を行うとしており、これによりリアルタイムで空中から在庫追跡が可能。同社の無人航空機システム(UAS)であるPINC Airは、RFIDと光センサーにつなげれば、さらに企業によるドローンの応用が可能になり、運用や在庫調査の効率が著しく向上する。PINCは、サービスを発展させるには航続時間を伸ばすことが重要だとしており、Intelligent Energyの燃料電池システムは、これを提供する。同社Senior VPジュリアン・ヒューズ氏はこの契約について次のようにコメントしている。
- Advertisement -
ヒューズ氏:初めてドローン向けに燃料電池を販売すると発表できるのは喜ばしいです。PINCはサプライチェーンの中で水素燃料電池を使い、その道を切り開いていますが、従来のバッテリー以上の利益をもたらす燃料電池に感動すると確信しています。PINCとは今後も長い付き合いを期待しています。
またインテリジェントエネルギー社のグループCEOマーティン・ブルーム氏は、次のようにコメントしている。
ブルーム氏:PINCは積極的に水素技術を採用しているカリフォルニア州に拠点を置いています。この地域はインテリジェントエネルギーの市場向けに準備の整った製品にとって重要な市場だと考えています。
インテリジェントエネルギーによるドローン向け燃料電池の試作品が作動する様子は、昨年のInterDrone展示会で披露された。初となる今回のドローンの契約は社の新戦略の一部であり、急速な発展を遂げるこの市場での燃料電池技術の商品化をはかる同企業の取り組みだ。今後のIntelligent Energy社の動向に注目したい。