また、この技術開発並びに事業化を加速するため、4月1日付けで新組織「衛星コンステレーション統括部」を設置するという。
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宇宙戦略基金は、NECが技術開発テーマ「衛星コンステレーション構築に必要な通信技術(光ルータ)の実装支援」および「商業衛星コンステレーション構築加速化」に応募し、「宇宙光通信ネットワーク実現に必要となる光ルータ基盤技術開発」と「光通信衛星コンステレーション構築およびシステム実証に係る技術開発」の2案件に対して補助金交付が決定された。
国際情勢が大きく変化し、経済安全保障の重要性が増すなか、通信インフラにおける強靭性(レジリエンス)とセキュリティの確保が重要な社会課題となっている。例えば、自然災害などによるネットワークの寸断が生じると、経済社会に重大な影響を与える可能性がある。こうした課題に対応するためには、レジリエントかつセキュアであり、地上ネットワークからの独立・並立を可能にする、複数の低軌道衛星を衛星間光通信で接続・連携させる光通信衛星コンステレーションが必要だという。
光通信衛星コンステレーションによる通信ネットワークにおいて、光通信端末は物理的な帯域幅を提供し、ルータは相互接続性、高速性、安定性などの通信品質を決定づける。同基金の採択を受け、NECは既に開発を進めている衛星間光通信技術に加え、5Gに係る技術開発を通じて培った知見も活かし、宇宙光通信ネットワークを支える光ルータ基盤技術の開発に取り組むとしている。2026年度末までに必要な技術開発を完了し、2027年度末までに必要な技術の地上実証を実施する方針。
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さらに、この光ルータ基盤技術を含む宇宙光通信ネットワーク機能を搭載した低軌道衛星を2029年度末までに複数打ち上げ、光通信衛星コンステレーションによるネットワークシステムを軌道上で実証することを目指すという。
NECは、光通信衛星コンステレーション構築に必要な技術開発を進め、安全かつ公平な通信インフラの実現に貢献するとしている。