欧州宇宙機関(ESA)の”Systems Studies for a Circular Economy in Space(宇宙における循環型経済のシステム研究)の一環として、アストロスケールはBAE Systemsと共同で軌道上改修・アップグレードサービス(In-Orbit Refurbishment and Upgrading Service, 以下、IRUS)を開発し、宇宙における現在の使い捨て文化からの脱却を促進する。
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この初期システム研究は、将来の商業サービスに向けた次のステップに貢献するという。
このIRUSプロジェクトでは、アストロスケールの既存技術をベースに、BAE Systemsのクライアント衛星とランデブーできるサービサー衛星を設計する。クライアント衛星は、モジュール式のサービス可能な方法で開発され、サービサーが宇宙空間で特定のモジュールをロボットでアップグレードできるように設計される。
特注の太陽電池アレイと衛星電池サブシステムの国際的な大手メーカーであるDHV Technologyこのプロジェクトにも参加しており、実現可能性調査では太陽電池技術の改修やアップグレードの影響や応用可能性の調査した。
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2030年から2040年にかけて、何千基もの衛星が地球の低軌道に打ち上げられると予想されており、循環型ソリューションが必須だ。機能していない衛星を除去せずに、改修やアップグレードによって衛星という軌道上の資産を最大限に利用することは、より持続可能な宇宙経済への移行における重要なステップとなる。
アストロスケール英国は、ESAの”Systems Studies for a Circular Economy in Space(宇宙における循環型経済のためのシステム研究)”の募集に参加した4つの競合コンソーシアムのうちの1つをリードし、プロジェクトの最終審査の結果、IRUSが次のステップに進むことになった。
サービス・プロバイダーのアストロスケール英国とBAE Systemsは、ESAの専門家と協力してミッション・コンセプトをさらに発展させ、11月に開催される次回のESA閣僚会議で支持を集める予定です。
この実現可能性調査によって、2040年までに軌道上での改修とアップグレード・サービスを宇宙産業の標準とするための長期的な技術ロードマップの作成が可能となり、中期的な目標として、2030年までにIRUS軌道上実証(IOD)ミッションを実施する。
IRUSは、2021年に ELSA-dで技術実証されたアストロスケールのEnd-Of-Lifeサービスを補完する。2026年に軌道上実証ミッションが予定されているELSA-Mのサービサー衛星は、寿命を迎えたEutelsat OneWebの衛星を除去するという。