「EXO 1」はDJI Phantom 4用の軽量な後付けリグであり、救援チームの捜索をサポートするためにデザインされている。EXO 1の主な特長は以下の通り。
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- 工具を必用としない簡単な組み立て
- どこでも調達可能なパーツ
- 3Dプリンタで作られたデザイン
- 電子工作等のスキルは必用無し
- 結束バンドを使ったマウント
- 軽量なのに強い耐久性
- ライティングやGoProを取り付け可能なユニバーサルGoProマウント
- 自転車のライト用マウントも取付可能
- 救援用の捜索ライト搭載
- 荷物を運ぶためのキャラビナマウント
- 磁石を使った簡単な荷物のリリースの仕組み
- 外骨格による頑丈な構造
EXO 1について、デザイナーのJack Frost氏は以下のように語っている。
Frost氏:このプロジェクトでは、まず捜索、救護、そして消化活動において実際何が本当に便利で使えるのかということの調査を徹底的に行った。初期のブレインストーミングと調査の結果、水中での救援、ドローンの視認性の向上、そして荷物を運ぶ、という3点に絞ることにした。この3つのエリアについて更なる調査を進め、各エリアのニーズをブレイクダウンしていった。
-:水中での救援はどう考えるのか?
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最初は水上に着陸できればよいと考えていたが、不安定で着陸の難しい水上に高価な機材を着陸させることは現実的ではないと結論付けた。そこで、着陸させる代わりに、救援を必用としている人に荷物を届ければ良いと考えた。
-:ドローンの視認性の向上については?
ドローンの視認性は非常に大切な問題で、緊急時には遭難中の人や助けを必用としている人、更にはその周囲にいる人々にドローンに気付いてもらう必用がある。また周囲の航空機もドローンに気付いている必用がある。ドローンに照明をつけることで夜間や明かりの少ない場所でも使えるようになり、パイロットの捜索活動をサポートすることができるが、更にライティングを足すことでこの問題を解決することができる。
-:荷物を運ぶ機能というのはどのようなことでしょうか?
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荷物を運べるようにすることで、救援隊が救援物資等のアイテムを届けることができる。このデザインの鍵は、ドローンのベース部分に取り付けることが可能な軽量な外骨格部分である。このアクセサリーは、上記3点を最もシンプルな、そしてフレキシブルな方法で解決することができる。まず、取り付けには何も工具を必用としない。これはデザインする段階で特に重要視した点で、使ったパーツもどこでも調達可能なものなため、設計や電子工作についての知識を必用としない。Shapewaysから3Dプリンティングされた部品と付属部品を購入し、取り付けるだけである。
「EXO 1」3つの特徴
1つ目の特長は、GoProのマウントである。このアクセサリーには6つのGoProマウントが付いているため、Hero Sessionを初期装備のカメラに追加して撮影のアングルを増やしたり、明るい動画を撮影できるKnog Qudosを付けて夜でもはっきりとした映像を撮ったりすることができる。またその他多数のGoProアクセサリーをどれでも付けることができる。GoProマウントはあらゆる角度に調整することができるため、様々な状況に対応可能となる。
2つ目の特長は、Knog Blinderの自転車用ライトの取り付け部分である。自転車用の赤色の点滅ライトをドローンの前後に付けることで、ドローンの視認性を上げる。赤色で点滅させることで救援中にも人々に注意を払ってもらえるようになる。ライトを取り付けるパーツはEXO 1の中でも特にシンプルな、自転車のハンドルを模倣した部分となっている。こうすることで、基本的にはいかなる自転車用ライトでもEXO 1のベース部分に取り付られるが、内蔵バッテリーや点滅性能、そしてその軽量さからKnog Blindersを選んだ。
3つ目の特長は、EXO 1の積載システムである。キャラビナフックとネオジウム磁石、そしてナイロンロープを組み合わせることで、シンプルかつ効果的に緊急時に軽量な荷物を届けることができる。キャラビナに取り付けられたナイロンロープにネオジウム磁石で防水ロールバッグが付いており、そこに8.5kgまでの荷物を入れることができる。利用時には、助けを必用としている人が8.5kg以上の力でロールバッグを引っ張れば磁石から外れるため、複雑なラッチシステムや電子部品無くしてシンプルにリリースができる。ロールバッグは防水なだけでなく、水上に降ろせば浮く。このバッグの中にUHFラジオやライフベスト、携帯電話等をいれることで救援活動をアシストすることができる。
EXO 1は空中からのあらゆる救援活動をサポートする。カメラにリグを用いるようにドローンに機能追加するという意味では興味深いところだ(実際の飛行に支障が出るかは、実際に検証しなければわからないが…)。しかし軽量で頑丈なデザインは、不安定な海やアクセスの難しい現場に最適である。視認性を上げ荷物を運ぶだけでなく、助けを必用としている全てに救いの手を差し伸べることができる。現在、3DプリントサービスShapewayから購入可能だ。