日本の冬の空港運営において、除雪作業は必要不可欠だが、近年は労働力不足や作業負担の増大が課題となっている。さらに、気候変動の影響で降雪パターンが変化し、より効率的な除雪手法が求められている。
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こういった課題を解決するため、スズキの「電動モビリティベースユニット」を活用したエバーブルーテクノロジーズの無人除雪機「除雪ドローンV3」により、電動駆動による環境負荷の低減と、遠隔操作・自動運転機能による省人化を目指す。
同実証実験では、無人除雪機「除雪ドローンV3」を活用し、新千歳空港の空港内の一部区域を対象に自動除雪を行った。除雪作業の効率化および安全性向上を目的とし、降雪地帯空港運営における持続可能なソリューションの可能性を検証する。
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主な検証項目
- 除雪性能の評価:実際の降雪環境における無人除雪機の作業効率
- 運用の安全性:空港内の厳しい運用基準への適合性
- 省人化・省コスト化:従来の除雪作業と比較した労働負担・コストの軽減効果
- 環境負荷の低減:電動駆動によるCO2排出削減効果
同実証実験の結果をもとに、無人除雪機「除雪ドローン」の実用化に向けた改良および追加開発を進め、北海道内の各空港への展開を検討していくという。
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エバーブルーテクノロジーズ「除雪ドローンV3」
エバーブルーテクノロジーズが開発する「除雪ドローン」シリーズは、北海道などの豪雪地帯で深刻化する「除雪」の負担を軽減することを目的とし、遠隔除雪と自動除雪で日々の除雪作業の負担を軽減している。今回使用する「V3 プロトタイプ」は、2023年よりスズキの電動モビリティベースユニットを使ったモデルとして自動運転機能とあわせて開発中のものだ。
スズキ「電動モビリティベースユニット」について
電動モビリティベースユニットは、多様なロボットの足回りとしての活用を目指し開発中の電動ユニット。スズキが長年電動車いすの開発で培ってきた走破性や安定性といった移動の技術をロボット業界に提供する。パートナーが自律走行やAIなど様々な技術を組み合わせることで、ロボットによる物流や除雪、土木建設、計測・監視など様々な分野の課題解決をパートナーとともに目指している。