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本事業は、水素航空エンジンの実現に向けて水素燃焼技術の開発を進めるものだ。今回、従来燃料用の川崎重工製小型航空エンジンに新たに開発した水素用燃焼器などを搭載して水素燃焼運転試験を実施した。
試験は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)・能代ロケット実験場(秋田県)で行い、水素のみを燃料とした着火から回転上昇、定常運転、回転降下、停止までの一連の運転動作において、安定したエンジン運転が可能であることを確認した。
今回の試験は、2021年より実施している3つの開発項目のうち「水素航空機向けエンジン燃焼器・システム技術開発」の一つとして実施した。残る2つの開発項目である「液化水素燃料貯蔵タンク開発」「水素航空機機体構造検討」についても順調に進捗しており、今回の成果と合わせて、水素航空機の機体およびエンジン関連のコア技術開発を推進していくという。
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なお本事業は、2021年から10年間をコア技術の開発期間とし、それらを統合したシステムとしての成立性と性能を評価するために、2030年に地上での実証試験を計画している。
川崎重工は、航空機と水素関連製品という異なる分野に関する技術や経験を総合することで、航空機のCO2削減に貢献する水素航空機のコア技術開発のみならず、「液化水素サプライチェーンの商用化実証」などの水素事業を推進するとしている。