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JAXAは、7月4日より「だいち4号」の初期機能確認運用(搭載した各種機器に対する、軌道上での動作確認)を実施している。
この作業の一環として、8月20日から「だいち4号」をLUCASと対向させた試験を開始した。約40,000km離れている「だいち4号」の光衛星間通信機器と光データ中継衛星のLUCASとの間で相互の捕捉・追尾を確立し、「だいち4号」へのコマンドを送信、「だいち4号」からのテレメトリ取得に成功。
これにより、「だいち4号」から伝送したデータが、世界最速「1.8Gbps」の通信速度(通信光波長1.5μm帯)でLUCASまで届いたことを確認した。
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1.5μmの波長帯において、通信速度「1.8Gbps」での光衛星間通信(静止軌道-低軌道)の成功は世界初だ。これは、前世代のデータ中継技術衛星「こだま」(DRTS)の伝送速度「240Mbps」の7.5倍の速度だという。
この波長帯は地上の光ファイバ通信網で用いられる汎用的な波長であり、高い性能を有していることから、今後宇宙での利用が見込むとしている。
低軌道衛星とLUCASとの通信成功により、通信時間の増大も見込めるという。たとえば一般的な低軌道衛星と地上局間の通信では、1日あたり約1時間の通信時間であるところ、LUCASにより静止軌道衛星を中継することで通信時間が約9時間に増える。
これにより、低軌道を周回する地球観測衛星が地上局と直接通信できないエリアで取得したデータであっても、静止軌道衛星経由でリアルタイムに地上に伝送することができる。同様に、緊急時にはLUCASにより静止軌道衛星を中継して地上から衛星に向けてコマンドを送り、迅速に画像を取得することも期待できる。
引き続き、LUCASと「だいち4号」を用いて、衛星間距離や互いの位置関係の違いがどのように通信品質に影響するか等の評価を行う実証実験を継続し、実用化を目指す。
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併せて、「きぼう」など「だいち4号」以外の中~低高度(200~1,000km)の軌道上を周回する宇宙機からの観測データや実験データをLUCASで中継して地上局に伝送する実証を行う予定だ。